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【クレーム】歯科医院にとって困った患者さんとは?【トラブル】

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歯科医院も利益を追求する企業。

患者さんあっての仕事といっても、なかには歯科医師や歯科衛生士が困ってしまうような行動をとる患者さんがいます。

そのような方の影響で、他の患者さんからも白い目で見られてしまい、結果的に来院を遠ざけてしまう可能性も。
できれば、マナーを守って気持ちよく治療を受けてほしいものです。

この記事では、歯科医院にとって困る患者さんの特徴と対応方法についてお伝えします。

歯科医院から嫌われる患者さんの特徴と対処法とは?

歯科医院から嫌われる患者さんの特徴を、いくつかご紹介します。

  • 予約の直前キャンセルや頻繁な遅刻
  • 前に通っていた歯医者と比較する
  • 治療費を交渉する
  • 特別扱いを要求する
  • 治療を勝手に中断する

このような行動は、先生の心にストレスを与えるばかりか、スタッフの負担を増やし日々の医院運営に支障をきたしてしまいます
できるだけ多くの患者さんの治療を遂行するため、どの医院も効率化を目指していますよね。そんな状況では、患者さんの上記のような行動は迷惑行為とみなす場合が多いでしょう。

円滑な治療をおこなうためにも、お互いできるだけ良好な関係を築きたいものです。

ここからは、それぞれの項目について詳しく解説していきます。

面倒な患者の特徴① 予約の直前キャンセルや頻繁な遅刻

検診の予約をいつも当日にキャンセルされる!

毎回15分以上遅刻してくるんだよな〜

こういった行動を繰り返す患者さんは、大きな悩みの種ですよね。

予約直前にキャンセルされてしまうと、代わりの患者さんを入れることもできないため、その時間帯のユニットがまるまる空いてしまいます。
これでは単なる収益減です。

遅刻に関しても、あとに入っている患者さんの診療に影響を与えたり、働くスタッフのスケジュールや退勤時間を遅らせる必要が出てきます。

こんな事態を防ぐために、下記のような対策が考えられます。

  • 予約時に、キャンセルポリシーをはっきりと説明する。
  • 予約の変更やキャンセルは、できるだけ早く連絡するように伝える。
  • 一定時間以上の遅刻があった場合は予約をキャンセル扱いにする。
  • 無断キャンセルをした患者さんからは、次回以降の予約を受け付けない。

このような対策をおこなうことで、良い患者さんであれば予約時間に対する意識の向上が見込めます。
他の患者さんにとっても、診療スケジュールのずれによる待ち時間が減って満足度がアップします。

スタッフの働き方も守れて、良い医院環境づくりにつながるでしょう。

面倒な患者の特徴② 前に通っていた歯医者と比較する

「前に通っていた歯医者と比較する」
これも厄介な患者さんの特徴の一つです。

治療を始める前の説明をおこなっているときなどに、治療手順や方法・費用や設備について「前の医院と違う」「以前診てもらっていた先生はこうだったのに」と不満を抱かれてしまうことがあります。

新しい医院をまだ信頼しきれていないのか、過去の経験と比較することで不安を解消しようとしているのでしょうか。

なかには、わざとこのような発言をすることで、より良い条件で治療してもらおうと交渉しようとする患者さんもいます。

対処法としては、納得してもらったうえで、治療を進めるか患者さんに選択を委ねるかの2つがあります。

まずは比較されたことを受け入れ、前の歯科医院の良いところを認めたうえで、自院の強みを説明して納得してもらえるよう働きかけます。

そのうえで、前の医院や他の医院での治療を勧めるという選択肢を提示しましょう。
比較しがちな患者さんの傾向として、その瞬間は納得してもらえても、何らかの理由で後々トラブルに発展してしまう可能性が高いです。

先生から見て悪意を感じとれたり、スタッフに対しても何らかの不利益が予想される場合は、前の医院へ戻ってもらうほうがお互いにとっても良い方法かもしれません。

どちらの場合も、丁寧な説明とコミュニケーションを通じて、患者さんとの信頼関係を築く姿勢を忘れてはいけません。

新たなトラブルを生んでしまわないよう、患者さんの話をしっかりと聞き、真摯に対応することが重要です。

面倒な患者の特徴③ 治療費を交渉する

自費診療の場合、治療費に関する相談を受けることがあります。

患者さんの立場からすれば、高額な治療費を少しでも抑えたいという気持ちはよく分かります。しかし、医院側としても、経営を成り立たせるためには提供した施術に応じた治療費を請求できるのがベストです。

治療費の交渉には、いくつか注意したいポイントがあります。
まずは、患者さんの意図をしっかり理解すること
単に安い治療を求めているのか、それとも治療内容に納得できていないのかによって、対応が変わってきます。

もし、患者さんが治療内容への疑問を持っている場合は、不安を取り除くための働きかけが必要です。
患者さんに寄り添い、どこに不安を感じているのか・納得できないところがあるかを丁寧にヒアリングしましょう。

また、治療費の分割払いなど、支払い方法についての相談にも応じましょう。患者さんの経済状況に合わせた支払いプランを提案することで、納得してもらえる可能性が高くなります。

ただし、あまりにも無理な要求には応じないことも大切です。医院としても利益を確保しなければ、経営が成り立たなくなってしまいます。患者さんには、医院側の事情もしっかり理解してもらいましょう。

治療費の交渉は、医院と患者さんの信頼関係が重要です。誠意を持って対応することで、お互いに納得できる解決を目指すようにしましょう。

【ポイント】

  • 患者さんの意図を理解する
  • 治療内容を丁寧に説明する
  • 支払い方法についての相談に応じる
  • 無理な要求には応じない
  • 誠意を持って対応する

面倒な患者の特徴④ 特別扱いを要求する

オンリーワンの特別な待遇を求めてくる、そんな厄介な患者さんに遭遇したことはありませんか?

ほかの患者さんよりも長く時間を取ろうとする、予約なしの飛び込みで診察を受けようとする、あらかじめ予約が入っている時間帯に自分を優先するように要求する場合はこれにあたります。

言うまでもなく、先生をはじめスタッフ全員にストレスを与える存在です。
このタイプの患者さんは、自分が特別な存在であると心から信じ、先生やスタッフのことを自分よりも下の存在であると思い込んでいます。

これを受け入れるかどうかは先生の自由です。
しかし、受け入れずに断る場合は、トラブルに発展しないための上手な言い回しを使う必要があります。

ルールは2つ。

  • 患者さんに対する想いを強調する
  • できる・できないではなく「仕組み」に言及する

まずひとつ目は、患者さんへの想いを強調する言い方です。
「限られた時間で〇〇さんにできる限りの治療をしたいので…」など、患者さんのために良いことをしたいからこそ、要求を受け入れられないという体をとりましょう。

こういった患者さんに対して、「他の方への迷惑になる」といった責めるようなニュアンスを含めてしまうと、高確率でトラブルになってしまいます。

気持ちよく引き下がってもらうためにも、気持ちをグッと抑えてポジティブな言葉を選んでみましょう!

二つ目は、「仕組み」に言及する言い方です。
先ほどと同じように、「できません」「それは無理」と突っぱねてしまうと、先生と患者さんが直接対立しているような構図が生まれてしまいます。

ですが、「これはできないルールになっている」「うちの仕組み上、これは難しい」という風に、先生と患者さんの間にある仕組みに焦点を当てることで、角を立てずにこちらの主張を伝えることができます。

この2つのテクニックは、特に感情的になりやすいタイプの患者さんに有効です。思い出したら、ぜひ使ってみてくださいね。

面倒な患者の特徴⑤ 治療を勝手に中断する

患者さんのなかには、治療が終わっていないにも関わらず、急に通院をやめてしまう方がいますよね。

このような行動には、考えられる原因がいくつかあります。

まず、痛みが無くなった時点で「もう治った」と思い込んでいて、治療がまだ終わっていないことに気づいていないことがあります。

また、歯医者さんに対して不安や恐怖心を抱いている方は、怖さがふくらんで我慢ができなくなると、予約を入れずにそのままフェードアウトしてしまうこともあります。
特に忙しい生活を送っている方は、通院を後回しにしがち。

歯医者の優先度が低くなってしまうことも珍しくありません…

また、金銭的な問題が原因で治療を中断する方もいます。
治療費用が予想以上にかさんだり、家計の状況が急変したりすると、治療を続けづらくなってしまうことがあるのです。

それから、信頼関係が十分に築かれていないと、ちょっとした不満がきっかけで他の歯科医院に行ってしまうケースもよくありますよね。たとえば、治療方針に納得がいかない、スタッフとのコミュニケーションにすれ違いがある、希望の日に予約がとりづらい場合などです。

対策としては、治療の進行状況を患者さんに「見える化」してみましょう。たとえば、フローチャートや模型を見せながら、現在の段階を説明するのがオススメです。
途中で治療をやめるとどんな影響が出るか、実際の例を挙げてお話しすると説得力が増します。

次に、患者さんが感じる不安や恐怖心に対処するために、声掛けをより丁寧に行いましょう。たとえば、「次回はこれこれの処置を行いますが、これは何分くらいで終わりますよ」「麻酔をしっかり効かせるので痛みはほとんどありません」といった具合です。

あわせて、リラックスできる環境作りとして、アロマや柔らかい音楽を使うことも取り入れてみてください。

もしクレームに発展してしまったら

もし、上記の患者さんたちの行動がなんらかの理由でクレームへと発展してしまった場合は、事態が悪化しないように対応を切り替えましょう。

ほかの大事な患者さんやスタッフ、さらには医院の評判を守るためにも、ここでの対応は重要な鍵となります。

話を聞くことに集中する

クレーム対応の際に最も重要なのは、まず患者さんの話を最後まで集中して聞くこと。

途中で口を挟んだり、すぐに弁解や説明をしようとすると、患者さんは「自分の気持ちを理解してもらえていない」と感じ、不満がさらに大きくなってしまいます。

人は「自分のことを理解してほしい」生き物。
特に何かに怒っているとき、その気持ちが強く現れます。

患者さんが何を不満に思い、どの部分で誤解や不安を感じているのかをじっくりと把握するためにも、しっかり耳を傾けて共感してあげることが大切です。

「そのように感じられたのですね」「ご不安な思いをさせてしまい、申し訳ありません」と共感しながら話を聞くことで、クレーム対応のなかでも信頼関係が生まれます。何に怒っていてどう感じたのか、気持ちをわかってもらえれば、自然と怒りが静まっていくものです。
そうすれば、その後の対応もスムーズに進むでしょう。

反論や説得を避ける

患者さんの言い分に耳を傾けたうえで、少し落ち着いたタイミングで「どの部分で不安を感じられましたか?」や「今後、どのようにすればご安心いただけるでしょうか?」といった質問を投げかけてみましょう。

改善策を一緒に考える姿勢を示すことで、対話がスムーズに進みます。

普段から、患者さんに対してまっすぐに向き合っている先生ほど、事実を説明したり反論したくなってしまうと思います。

ですが、反論や説得よりも、共感と問題解決のアプローチの方が実は近道
ぶつかるのではなく同じ方向を向くことで、患者さんの信頼を取り戻すことができるでしょう。

弁護士に相談する

クレーム対応が難航したり、少し複雑な問題に発展しそうな場合は、一度弁護士に相談してみるのも一つの方法です。

患者さんとのやり取りが予想以上にこじれてしまったり、解決策が見つからない場合、専門家に相談することで、適切なアドバイスをもらえるかもしれません。

弁護士の力を借りることで、医院と患者さんの双方にとって納得のいく解決策が見つかりやすくなりますし、万が一のリスクを避けるためにも、早めの相談が安心かもしれません。

いわゆる「治療お断り」をすることは難しい

周知の事実かとは思いますが、歯科医師には法律で「応招義務」があると定められています。
そのため、患者から治療を依頼された場合、基本的には断ることができないのです。

過去には損害賠償を求められたケースもあり、安易に対応を決められない難しさが先生方のストレスを増幅させています。
できるだけ患者さんと上手にコミュニケーションをとりながら、スムーズに診療が進められるよう、この記事が少しでも役に立つことを願っております。

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