歯科衛生士が不満を持つ人事評価5選!やってはいけない施策とは?

人事評価

評価制度を導入したが、院内の雰囲気があまり良くならない…

直接こちらに伝えてはこないが、歯科衛生士や歯科助手が不満を抱えているような気がする…

とお悩みの先生はいらっしゃいませんか?

今回は、
「スタッフの満足する人事評価がわからない!」
「導入した評価制度のどこを改善すればいいかわからない!」

とお悩みの先生に向けて、不満を持たれやすい評価制度の例と解決策について解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

評価制度の問題点

人事評価制度にはどのような問題点が起きやすいのでしょうか?
一つずつ確認していきましょう。

評価が不公平

評価者の主観が混じっている

院長の主観に基づいて評価を行った場合、スタッフ間の実績や成果が同じでも評価が異なり、公平さはありません。
具体的な評価基準がなく院長の一声で評価が決まる…そんな環境ではモチベーションの低下や不満が生じてしまいます。

院内の人間関係が影響している

仲の良いスタッフばかり視界に入って他はおざなり…なんてことはありませんか?
露骨な贔屓はなくとも院長の周りの人間関係が評価に影響を与え、努力している他のスタッフが評価の機会を逃してしまいます。

評価が不透明

評価基準の不透明性

昇給や賞与を決めている基準は院長しか知らない…ということはありませんか?
評価基準が不透明だと、スタッフは自分がどのような基準で評価されているのか理解できません。

非公開な評価プロセス

評価の基準と合わせてプロセスが非公開だと、どのように評価が行われているかスタッフはわかりません。目標が定まらないまま仕事を進め、何をすれば評価に繋がるのかも分からず、仕事への意欲が低下してしまう恐れがあります。また、医院への信頼が損なわれ離職につながってしまう可能性も。

フィードバックの不足

スタッフ一人一人に対して十分なフィードバックを伝えていないと、自分自身の強みや改善点がわからないままです。このままだと、スキルアップや成長にはつながりません。

プロセスの評価不足

数値目標への依存

売上やリコール率などの数値目標が評価の主体となると、単なる数値達成に焦点を当ててしまいがちです。
こうなってしまうと、スタッフの知識・技術面での学習意欲や成長意欲が後回しになってしまう恐れがあります。
また、数値のみの追いかけに対して仕事の意義を見失い、モチベーションの低下にも繋がります。

リーダーシップや協力性に対する評価不足

結果だけでなくそこに至るプロセスの評価も併せて行いましょう。
ここで大切なのは、各個人が持つリーダーシップ、協力性などのコミュニケーションスキルを正当に評価すること。 コミュニケーションスキルを軽視してしまうと、モチベーションの低下や院内の雰囲気が悪くなってしまいます。

・評価が不公平
・評価が不透明
・プロセスの評価不足

以上の問題を放置してしまうとスタッフたちは
「院長はちゃんと私を見てくれているんだろうか?」
「何を基準に評価を決めているんだろう?」
と不安や疑念を医院に対して抱いてしまいます。

一度出てきた不安はなかなか拭い去れないニャ。
何を目指して頑張ればいいのかわからず、惰性でダラダラと業務を行うスタッフも出てきそうだニャン…

人事評価で起こりやすい不満

以上の問題点を放置しておくと、不満が生じます。
スタッフはどうして人事評価に対して不満を抱くのでしょうか?
それには、先生が気付かない理由があったのです。

結果や評価理由に納得できない

どうしてこの評価になったのかという理由が明確にわからないと、スタッフは理不尽に感じてしまいます明確なフィードバックを共有し、今後の改善点や評価の推移を確認していきましょう。

また、結果のみを評価する「成果主義」を導入する医院が多くなっています。
しかし、成果主義では目に見えないプロセス部分を評価しづらく、モチベーションの低下や評価制度への不満に繋がる可能性も。バランス良く評価を行いましょう。

院長(評価者)への信用が薄い

・評価する院長が現場の仕事や状況を知らない
・院長とスタッフの評価にギャップがある

このような状態だと、スタッフは評価を行う院長に対して不信感を抱いてしまいます。
「信用してない人から評価されても…」とモチベーションが低下、院長への不信感が医院全体への不信感へと変わり、離職に繋がる恐れがあります。

不満解消のための解決策

これらの問題点から生じた不満を解消するためには、公平かつクリアな評価制度を作り、スタッフに対する適切なフィードバックが大切です。

次の5つの解決策を見ていきましょう。

スタッフと医院、お互いの意見交換の場を設ける

スタッフからの意見を聞き、医院側からのフィードバックを共有する場を作りましょう。

①定期的な面談
働く中で感じた医院の課題や改善案などを直接聞くためにも、定期的な個別面談を行い、スタッフ一人ひとりとの対話の機会を作りましょう。
また、院長からスタッフへも業務に関するフィードバックや改善点を伝え、お互い共有しましょう。現在の課題は何かを明確にし、次のステップに向けた目標のすり合わせを行います。

②アンケートの実施
定期的なアンケートを通じてスタッフの意見や不満を収集し、医院が抱える課題や改善点を洗い出します。
ここでは自由に意見や提案を寄せられるように、匿名で提出ができるアンケートツールを使うと良いでしょう。

医院とスタッフのコミュニケーション

③医院全体のビジョン共有
医院の目標を共有し、スタッフが医院の方針に対して理解を深め、目標達成に向けて医院全体で協力できるような体制を整えます。
評価制度の仕組みや基準の説明を行い、透明性を向上させるのも必要です。

数値以外の頑張りを評価!スタッフのモチベーションにつなげる

④総合的な評価基準を導入
個人が達成した数値だけでなく、日々の行動や診療の際の対応、セミナー参加への積極性など、スタッフの持っている多面的な能力を評価します。

⑤学びに対する評価
セミナーや勉強会、技術指導の機会を作って知識やスキルを伸ばし、なおかつそれを評価する環境を整えます。

数値目標のみに焦点を当てた評価制度では、スタッフ個人のスキルや知識は伸びないニャ。
評価面談を通して、課題を洗い出して改善するのが大事だニャン!

特に歯科医院ではコミュニケーションが欠かせません。
これらの評価によってスタッフの持つコミュニケーションスキルを伸ばし、院内の人間関係を円滑にしてスムーズな診療につなげられますよ!

評価制度改善によるメリットとは?

①スタッフのモチベーション向上と離職率の低減

成果が正当に評価されて賞与や昇給に反映されると、「目標達成に向けてより努力をしよう」とスタッフのモチベーションが向上します。
また、スタッフの意見を取り入れて長く働ける職場環境を作り、離職率の低下にもつながります。

②医院全体の生産性と効率の向上

目標達成への集中
評価制度の中で全体の目標と個人の目標を明確に定め、医院全体の生産性を向上させます。

効率的な業務遂行
明確な目標と評価基準を公表し、業務をより効率的に行うスタッフを増やします。

③医院のイメージアップと優秀な人材の獲得

信頼性とイメージアップ
公平で透明性の高い評価制度を導入して医院の信頼性を高め、院内のスタッフや求職者に対してクリーンで良いイメージを与えます。

優秀な人材の獲得
評価制度は求職者が医院に興味を持つきっかけになります。
これから伸び代のある若手スタッフや、スムーズに業務をこなせるベテランスタッフのどちらにとっても魅力的な職場となります。

評価制度を導入して、スタッフと求職者のどちらにとっても魅力的な医院に大変身。
これらのメリットを実現するためには、公平かつ透明な評価基準の設定、定期的なフィードバックを行うなど、継続的な取り組みをしていきましょう。

まとめ

今回は人事評価の問題点や解決策、改善によるメリットについて解説しました。

人事評価制度は、スタッフの定着や求職者の増加にも関係する重要なものです。また、育成など結果的に医院の成長に大きく関わります。
導入から浸透までは時間がかかるかもしれませんが、その分定着した際のメリットは大きいため、根気良く継続していきましょう。

「人事評価制度の導入を考えている」「不満にどう対処したらいいかわからない」など、人事評価制度についてお困りでしたらお問合せフォームよりお気軽にご連絡ください。

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