あなたの医院では、マネー研修を行っていますか?
一般企業では当たり前のように行われているマネー研修ですが、クリニックや医院では行わないケースが多いんです。
そのため、歯科医院に勤めるスタッフと一般企業勤める同世代では、マネー研修の受講・未受講によるマネーリテラシーに差があるかもしれません。
つまり、マネー研修を行わないままでは、先生の大事なスタッフが将来お金に困ってしまう可能性も…
この記事では、マネー研修の必要性とその内容についてダイジェストでお伝えします。
マネー研修とは?
若手向けのマネー研修とは銀行や保険会社が行うお金まわりに関する研修のこと。
マネー研修の大まかな内容
- 給与の仕組み
- 社会保険について
- 生命保険・損害保険について
- 投資・NISA・iDeCoについて
- ふるさと納税について
身近なものから関わったことのない分野まで、お金に関する様々な研修を行っています。
銀行や保険会社をはじめ、コンサルタントが1〜2時間で詳しく分かりやすく説明してくださるので、興味のある先生はぜひ周りの方に尋ねてみてくださいね。
なぜマネー研修が必要なのか
日々流れる「値上げ」のニュース。
物価は年々上昇し続けています。
社会情勢に伴って給与アップを考える先生も多くいらっしゃいます。先生も頭を悩ませていませんか?
しかし、そうは言っても売上を上げなければ簡単に給与アップはできませんし、新卒入職のスタッフはそもそも給与に変動がありません。
ここで重要なポイント
- 出ていくお金を減らす
- 今あるお金を増やす
若い世代はとにかく「お金がない」
物価上昇によって全ての値段のベースが上がっています。
もし院長が「昔は薄給で○万円しかなかったけど楽しく過ごせていた」…なんて語ったとしても、今の20代前半には響きません。
なぜなら、物価の基礎ベースがまったく異なるから。
学校を出たばかりなのに一人暮らしをしなければいけない・車を買わないといけないなど、さまざまな理由でお金の入り用がある人もいらっしゃいます。
他にも各種サブスクやスマホ契約金など、固定で支払う費用が多いのも昨今の特徴。
若い世代はとにかく「お金がない」んです。
危険な「闇バイト」に手を出してしまうケースも
最近よく話題に上がる「闇バイト」
表立ってはそう出さないため「知らないうちに犯罪に加担してしまって逮捕された」というパターンがとても多いんです。
「お金がないから、短期で簡単にできるバイトを探した」
余裕がない・知識がないと、知らず知らずに闇バイトに加担してしまう危険性があります。
そして更に怖いのは「そんなに大金が欲しいわけではない若い人」が加害者になってしまっている事実。
「もっとお金のことを学ばせておけば…」と思っても遅いかもしれません。
職場でのマネー研修を経て、お金の知識を身につけることでスタッフの人生も守られますよ。
マネー研修で学ぶ内容
給与明細の見方について
まずは何より給与明細の見方から。
- 額面給与から引かれているものはなにか
- どうして引かれるのか
- 引かれたお金が何になるのか
をはじめに理解するところから始めましょう。
ここを分かってもらえると、その後の確定拠出年金や生命保険料控除、ふるさと納税なども理解しやすくなります。
社会保険について
給与から天引きされる社会保険料。
「どうして支払う必要があるのか」という説明とともに、医院が加入している保険制度についても知っておきましょう。
家族の扶養はどうなるのか、いざというときどこまで保険が保障してくれるのか。カバーされる範囲は、加入する保険によって異なります。
現在は必要ないかもしれませんが、今のうちに知っておく方が安心・安全です。
一見お金と関係なさそうではありますが、社会保険がどこまで補ってくれるのかによって今自分が入るべき生命保険も分かるようになります。
マネー研修でしっかり学んでいきましょう!
生命保険・損害保険について
社会人になると多くなる保険の勧誘。
親御さんの担当者、銀行担当者、友人など、周りの様々なところから保険を勧誘されます。
分からないまま高額な保険に加入してしまうのも怖いですが、分からないからと何も入らずにいざというときに保障がない…というのも怖い状況。
自分に何が必要で何が不要かを考える機会にもなります。また、生命保険料控除を学ぶ機会にも!
年金について
公的年金と私的年金の違いや加入する意味などを学ぶ。
若いうちはまだ不要…と思われるかもしれませんが、若いうちに入った方が利率が高い・掛け金が少ないなどのメリットがあります。
「学生の間で払っていなかった公的年金は払った方がいいの?」
「そういえば1ヶ月引き落としされなかった年金の支払い依頼通知が来てた…」
など、分からないと不安なまま過ごさなければいけません。
「そういえば…」な困りごと・悩みごとを解決するチャンスになります。
投資信託・NISA・iDeCoについて
お金は「貯める」ではなく「増やす」時代。
いよいよ新NISAもはじまり、投資をしていない人の方が少なくなってきました。
ただ、知識がないままでは「お金が増えるから」と言ってハイリスクな投資に誘われる・詐欺に遭ってしまう、などの危険も。
基礎知識をしっかり身につけて、悩んだ時には院長・担当コンサルタントに相談できる環境があると伝えてあげましょう。
ふるさと納税について
これはおまけですが、ふるさと納税も立派な節税対策。
若い世代にも身近なものとして浸透しているものの「やってみたいけどよく分からない」「お金がどう節約されるの?」など、ふるさと納税の仕組みが分からない方が多いのが現状。
新卒にとっては次年度以降の話ですが、事前に知っておくと早めに税金対策が可能に。
保険や年金、投資は難しくて分からないけど、ふるさと納税なら楽しそうだし身近にできそう!と興味を持ってもらいやすい話題です。
身近なところからお金に関する興味関心を引くのも大事ですよ。
マネー研修でスタッフも歯科医院も一歩先ゆく存在に
いかがでしたか?
お金に関する知識がある・ないでは、今の過ごし方もその後の人生も大きく異なってきます。
そして、医院にとっても給与を上げずにスタッフの手元にお金が入る仕組みづくりができる大きなメリットも。
スタッフが「ここで働いて良かった」と思える仕組みがあると、その後の定着にも関わってきます。さらには、周りの知り合いに「うちの医院おすすめだよ」とリファラル採用につながる嬉しいケースも。
新卒が入る季節。
4月・5月の院内研修の候補で検討してみてはいかがでしょうか?