歯科医院向け採用セミナー

放置すると離職のリスクに!歯科衛生士が抱える悩みとは?

定着

「最近、新人DHが何かに悩んでいるようだ…」
「なんとなく、院内の雰囲気がぎこちない気がする」

…とお悩みの先生はいらっしゃいませんか?

働く上で悩みはつきものです。しかし、それを放置しているとスタッフの離職につながってしまう恐れがあります。

そこで今回は、歯科衛生士が抱えがちな悩みとそれを放置するリスク、悩みのケアの仕方までを解説します。
「衛生士が悩んでいるのは漠然とわかるんだけど、どう対処すればいいのかわからない」とお悩みの院長におすすめです。
ぜひ最後までお読みください。

歯科衛生士が抱える悩みとは

学校と職場のギャップを感じる

「時間内にメンテナンスが終わらない」
「患者さんの質問に答えられない」
「焦ってミスばかり起こしてしまう」

主に新卒に多いのがこの悩み。

いざ臨床についてみると、学校とのギャップを感じてしまう新人歯科衛生士が多いようです。

入職して間もない頃は、器具を壊してしまったり、アシストの際に間違った印象剤を持っていってしまったり、単純なミスが積み重なりやすい時期でもあります。

さらに、メンテナンスの時間が短いと衛生士業務をこなすのに必死になってしまい、患者さんにうまく説明ができないまま終わらせないといけないことも。知識と経験が追いつかず、患者さんの納得する答えが出せずに悩む衛生士もいるようです。

このような失敗から焦りや精神的な辛さを感じ、衛生士が抱えている悩みがより深刻になる場合もあります。

一年目は経験がないために誰もがてんやわんやになりがちです。
そこに知識不足・技術不足・慣れない接遇が重なってくると、衛生士が自信を失い、将来に不安を抱いてしまいます。

教育体制が整っていない

入職したての頃は右も左も分からない状態。
治療やクリーニングの練習、業務中のフォローなど、院長や先輩衛生士からのしっかりとしたサポートがあると新人衛生士は安心するでしょう。

しかし、十分な教育がないままスタートせざるを得ない人材不足の医院があるのも事実です。

「学校と職場のギャップ」でも挙げましたが、多くの新卒歯科衛生士は学校で学んだ知識と現場で求められる技術にギャップを感じています。そのため、教育面のサポートで学校と職場でのギャップを埋めてあげることが重要です。

また、新卒だけでなく中途で採用した衛生士にもマンツーマン指導・カリキュラムに沿った育成などのしっかりとした教育は必要です。
職場が変わると診療の流れ、使用する器具や材料も変わります。業務に慣れていても前の職場とは勝手が違うため、最初はなかなかうまくいかないことも多いでしょう。

「習うより慣れろ」というマインドの衛生士もいますが、入職後に手厚いサポートがあると安心して働け、定着につながります。

院内の人間関係

退職理由として多く挙げられるのが人間関係です。

歯科医院のほとんどは個人経営の小さな職場。
小さな職場で同じメンバーが毎日働いていると、閉塞的な環境によって人間関係が凝縮されてしまいます。

少人数の職場は、スタッフ同士の仲が深まったり団結力が強まったりと良い影響を与える場合もあります。しかし一度亀裂が入ってしまうと、修復はなかなか難しいものです。

というのも、周りと関係がこじれると相手に対して疑心暗鬼になります。それがチームワークを要する医院では尚のこといづらくなってしまうのです。

歯科医院においては、同じメンバーと毎日顔を合わせて連携をとりながら診療を進めていかなければなりません。
人間関係が良くない職場での労働にストレスを感じて退職する歯科衛生士は実際多く、放置するのは危険です。

頼れる上司がいない

開業したてでオープニングスタッフとして勤めるDHが多い歯科医院、新卒採用がメインで同年代の歯科衛生士が集まっている歯科医院で起こりがちな悩み。
ベテラン衛生士やチーフが院内にいない場合、以下のような悩みが出てきます。

「不明点を放置されてしまう」

・上司や先輩衛生士がいないため同僚に聞いたが解決せず、わからないことがそのままに…
・治療について院長に聞きたいけど、診療でずっと忙しくてなかなか声がかけられない…。

困った時に質問できる先輩衛生士がいないと、経験の浅い衛生士は不安を感じてしまうでしょう。
解決しないままの疑問や問題点は、衛生士のプレッシャーやストレスとなってしまいます。

「仕事のやり方に不安がある」

・院長以外で仕事を見てくれる人がいないので、自分のやり方に自信が持てない。

ある程度自分一人で衛生士業務をこなせるようになってくると、「上達しているのかな?」「このやり方のままでいいんだろうか?」と不安を感じる衛生士も出てきます。

悩みを放っておくと…

では、これらの悩みを放置するとどのようなリスクがあるのでしょうか?

1.将来への不安

上記のような悩みを抱えた衛生士のケアをせずに放置しておくと、

「このままここで働いていて大丈夫かな?」
「歯科衛生士として成長できないのでは?」

と、現状に対する不安が募ってしまいます。

スキル不足やフォロー不足、教育の不十分さから小さなミスを繰り返し、自信をなくしてしまう…といった負のスパイラルに衛生士が陥ってしまう可能性もあります。

2.医院の質の低下

職場への不満、将来への不安を抱えた衛生士が増えると、次第に院内の空気がピリつくおそれが出てきます。

不満や不安によって衛生士のモチベーションが下がると、衛生士同士での衝突や連携不足につながります。
業務中に連携が取れないと、患者さんに質の良い治療ができません。また、院内のピリついた空気や雰囲気の悪さは、患者さんにも伝わってしまいます。

患者さんへの診療や対応に影響が出ると、医院の評判を下げる結果につながります。

3.衛生士の離職

不安を抱えながら雰囲気の悪い職場で働く、となると誰しも長続きしないものです。

「もうここで働くのは難しい」と転職を検討されたり、「私って歯科衛生士に向いていないのかも…」と衛生士の職から離れてしまったりするかもしれません。

現在の求人状況においては、歯科衛生士の売り手市場。
より良い環境の職場を求めて転職する人も多いのが現状です。

このように衛生士の悩みを放置した結果、スタッフの退職や定着率の低下につながる恐れがあります。

歯科衛生士の悩みを解消する3つのポイント

①悩みのヒアリングと改善

最悪のケースである衛生士の離職は避けたいところです。
そのためには、衛生士の悩みを聞き出し、改善していく必要があります。

定期的な面談の機会を設け、衛生士の悩みや医院の疑問点をヒアリングし、洗い出しましょう。
ヒアリングの中で出てきた悩みに対して院長も向き合うと、衛生士との信頼関係がより強いものになります。

②セミナー受講・教育研修の実施

歯科衛生士は仕事柄、定期的なスキルや知識のアップデートが必要な職業です。
そのため、仕事において自己成長を重視する衛生士は多くいらっしゃいます。

そこで、セミナー受講の費用を医院で負担したり、定期的な勉強会を行ったり、教育面のサポートをおすすめします。

また、スキル不足で自信がない方や入職したばかりの方への教育サポートも重要。
入職後、日々の指導と合わせて勉強会など医院側からのサポートがあると、衛生士にとって働いていく上での安心材料になります。

かといって、おすすめだからと意見を聞かずに推し進めてしまうと衛生士はプレッシャーに感じてしまいます。セミナー受講や勉強面のサポートを実施する際には、衛生士と話し合いながらすすめていきましょう。

③人事評価制度の導入

①では「悩みのヒアリングと改善が大切!」とお伝えしましたが、職場の雰囲気を院長一人で改善するのは至難の業。
そんな時に役立つのが人事制度です。

医院の理念と目標を院内全体で共有し、目標達成に向けてスタッフ同士で協力し合う風土を作れます。
共通する目標に向かって日々の業務をこなす中で、目標達成のためにお互いに助け合うなど、スタッフ同士の関係性の改善が見込めます。売上目標とともに、スタッフ一人一人に設定した目標と昇給目安も伝えるようにしましょう。

また、面談の中で評価とフィードバックを行う機会も設けましょう。
適切な評価とフィードバックを衛生士に与えることによって、院長とより良い信頼関係を築き、モチベーションを維持しながら働けます。

歯科衛生士の悩みと向き合うために

今回は歯科衛生士の抱える悩みについてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?

自院の衛生士に少しでも悩んでいる様子があれば、要注意です。
人事評価についてさらに詳しく知りたい先生、導入を検討されている先生はぜひお問合せフォームよりお尋ねください。

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