なるほど!デンタル人事編集部の巻です。
弊社がコンサルティングを行っている歯科医院からの問い合わせで、年々増えているキーワードがあります。
それは「スカウトメールの書き方」です。
スカウトを試してみたけど、効果がなかった…
自分の代わりに送って欲しい!
今回は、弊社のコンサルティング経験をもとに、スカウトメールの活用法と衛生士からの反応をゲットできる書き方を解説していきます。
実際に複数のクライアントで成果を出している方法なので、ぜひ実践してみてくださいね。
スカウトメールって何?
スカウトメールとは、ジョブメドレー・グッピーなどの媒体で使える「メッセージ送信機能」です。
サービスに登録している歯科衛生士に「当院で働きませんか?」と直接的なアプローチができます。
使い方も簡単。
一般的なメールやLINEと同じような形でやり取りができるので、難しく考えなくても自然と使える仕組みになっているんです。
そして、この「スカウトメール」が、今やDH採用に欠かせない重要な存在となっています!
歯科業界に限ったことではありませんが、
これまでは、求人を出したら応募が来るまで待つという「受け身の採用」が当たり前でした。
しかし最近は衛生士の人材不足が極まりすぎて、自分たちで応募を掴みにいく「攻めの採用」が主流となってきています。
記事をご覧の方はご存じかと思いますが、衛生士の求人倍率は20倍超え。
そんな厳しすぎる採用市場でも衛生士が必要だから、本気の医院ほど「攻めの採用」を始めています。

スカウトメールが効果的な理由
歯科業界は圧倒的な人材不足です。
「歯科衛生士+地名」
少し検索するだけで、Google広告・ハローワーク・Indeed・採用サイトなど、大量の衛生士求人がヒットします。
こんなに選択肢があるなんて、自分が衛生士だったら途方に暮れてしまいそうですよね。
平日の夜やせっかくのお休みを消費したくない…それは多くの求職者が感じています。
スカウトメールは、求職者が自分の求人を見つけてくれる「偶然」を待つ必要がありません。
直接届けられるから、他の大量の求人に埋もれずに見てもらえる確率が高いんです。
また、自分だけにクローズドで届くという特別感も応募に繋がりやすい理由のひとつ。
人は誰しも、自分ごとと感じられる広告やメッセージには自然と興味を示します。
多くの人に宛てた広告よりも、自分だけに届くメッセージの方が効果が出やすくなるのは必然とも言えます。
歯科衛生士さんは、スカウトメールをどう思ってる?
最近は、歯科衛生士さんの採用でも「スカウトメール」が当たり前になってきました。
特に若い世代の方たちは、「自分に合った職場を自分で選びたい」と考える人が多く、スカウトメールを前向きに受け止めている傾向があります。
GUPPY公式メディアによると、2022年卒業予定の歯科衛生士学生のうち、約8割が「スカウトメールを受け取りたい」と感じているそうです(出典:GUPPY VOICE)。
こんな声もありました。
- 「いろんな医院を知るきっかけになる」
- 「自分に合いそうな医院から声がかかるとうれしい」
- 「働くイメージが湧いて、やる気が出た!」
つまり、スカウトメールはただの「求人連絡」じゃなくて、歯科衛生士さんと信頼関係を築く第一歩なんです。
歯科医院におすすめのスカウトメールサービス
スカウトメールはジョブメドレー・グッピーなどで利用できます。
すでにお使いの場合は、登録の必要なく始められます。
ジョブメドレー(初期費用0円/スカウトメール月間200通無料)

医療介護業界に特化した求人サービス。
登録者数149万人、利用者数No.1の求人媒体です。
求人掲載費は無料。採用時に成功報酬が発生する仕組みとなっています。
利用中は無料で月間200通ものスカウトメールが送れます。
一般的な規模の歯科医院であれば十分な数のスカウトを利用できるので、初めての先生にはピッタリのサービスです。
https://job-medley.com/company/
グッピー(1クリック120円/スカウトメール1通1,000円)

こちらも医療・介護・福祉業界に特化した求人サービスです。
ジョブメドレーと異なり、求人が閲覧されるたびに費用が発生します。
そのため、求人掲載〜採用までが早ければ早いほどコストパフォーマンスが◎。
成功報酬はないので、何人も集める必要がある場合はこちらの方が効果的かもしれません。
気になるスカウトメール機能は、1通あたり1,000円分のポイントを消費します。
そのためジョブメドレーよりも比較的ライバルが少なく、メッセージが埋もれにくいと言えます。
返信率アップ!スカウトメールを送る前の2つの準備
スカウトメールをノープランで書き始めるのはとてもキケン。
なぜなら、誰に・何を伝えたいのかがわからないメッセージは絶対に最後まで読んでもらえないからです。
採用したい思いが強すぎるあまり、「よく分からないけどとにかくアツいメッセージ」が出来上がってしまうのはスカウトメールあるある。
まずは冷静に、誰に伝えたいのかを決めましょう。
準備①「どんな人を採用したいか」を決める
もっとも簡単なのは、逆に「採用したくないのはどんな人か」を考える方法です。
スカウト画面では簡単な経歴やプロフィールしか見えないので、ここでは性格や具体的な能力を入れることはしません。
「経験3年未満は採らない」「小児歯科の経験がないと厳しい」などをいくつか挙げていくだけで、今回スカウトを送るべき求職者の範囲が大まかに固まります。
準備②「何を一番伝えたいか」を決める
次に、何を伝えたいのか、つまりあなたのクリニックの魅力を洗い出します。
たくさん考える必要はありません。
また、他のクリニックが真似できないほど特別なものである必要もないです。
「残業ゼロを目指している」「休憩時間の快適さが自慢」「技術力の向上にこだわっている」など、ジャンルに限らずにピックアップしてみてください。
これで準備は完了です。
次の章から、実際にスカウトメールを作成していきましょう!

歯科衛生士に響くスカウトメールの書き方
ここからは、具体的な書き方について解説します。
ちなみに、一度作成したスカウトメッセージは、テンプレート機能を使って保存しておくことをおすすめします!
相手の属性によってテンプレートの使い分けができれば、効率もどんどんアップしますよ。
はじめから登録されているテンプレートをそのまま使うのはNGです。
手間はかかりますが、院長自身の手で作成するのが成功のカギです。
ステップ1:最終ログイン時間が新しい求職者を選ぶ
スカウトメール機能を開くと、送信可能な求職者を見ることができます。
まずは職種・勤務希望地などで絞り込みを行ってみましょう。
おそらく「最終ログイン時間」が新しい順に対象者が並んでいるかと思います。
この最終ログイン時間が新しいほど、転職活動に積極的な求職者です。
目安は特にありませんが、最終ログインが現在〜2週間くらいの方をターゲットにするとOKです。
先ほど決めた「誰に伝えたいのか」の範囲内でひとり選んでみてください。
ステップ2:プロフィールを確認する
次に、選んだ相手のプロフィールを確認してみましょう。
スカウトメール機能の画面では、本名や勤務先以外の情報を閲覧することができます。
- 年齢
- 居住地
- 勤務希望地
- 経験年数
- これまでの経歴
上記に限らず、求職者によっては自己PRや細かい希望条件を設定していることがあります。
相手の希望が分かるとメッセージが書きやすくなるので、はじめはそういった方を選んでみるのも一つの方法です。
ステップ3:メッセージの書き出しにこだわる
いよいよ送信用のメッセージを作成していきます。
余計な情報はできるだけ省く
出だしのコツは、余計な情報を省くこと。
「初めてメッセージを送らせていただきます。〇〇県〇〇市〇〇にある〇〇歯科医院の院長をしております…」とついつい書いてしまいがちですが、相手からすると毎日届くスカウトメールのひとつ。
どのスカウトも同じ書き出しだったら…飽きて閉じてしまいそうですよね。
だからこそ、書かなくても伝わるような内容はできるだけ省くのが鉄則です。
所在地の情報を入れる
ここで一つポイントなのが、「必ず所在地を入れる」ことです。
求職者が働くにあたって気になるのは、なんといっても通勤距離。弊社がクライアント先の歯科衛生士さんに話を聞くと、よく出てくるのが
家が近かったので、この医院に決めました。
通勤時間が15分以内で転職先を探していて…
という声。
距離を重視する求職者が多いからこそ、メッセージの書き出しでは「希望勤務地内」であることを必ずアピールしましょう。
また、弊社のコンサルタントが実際に行っている取り組みとして、求職者の住まいと医院の位置関係を地図で確認し、通勤手段を具体的に提案するという工夫があります。
たとえば、「交通費全額支給」「無料駐車場あり」「〇〇駅から徒歩5分」といった情報を、求職者の状況に応じて添えることで、安心感や好印象につながります。
医院の特色(キャラクター)も忘れずに
また、書き出しに続けて医院の特色をひと言で記載しておくと、目に留まる可能性が上がります。
先ほど洗い出した魅力を入れるのもおすすめです。
〇〇歯科医院の院長、〇〇です。
当院は顎関節症の治療を得意としています。
〇〇市にある〇〇歯科医院の院長、〇〇です。
当院は有給取得率100%を目指しているクリニックです!
ステップ4:本文はシンプルに見やすく書く
ここからは、プロフィールで得た情報とクリニックの魅力を掛け合わせた内容でメッセージを作っていきます。
単なる文章作成と捉えてしまうと、言葉の端々から相手にも伝わってしまいます。
プロフィールを読んだ上で相手がどんな人で・何を求めているのかを想像し、丁寧に作成しましょう。
受け取り手のイメージができると、どの魅力をプッシュすべきかが決まってきます。
細かい希望条件がわかる場合は、それに対応した内容で書いていけばOKです。
文字数制限に余裕があるとあれもこれもと詰め込んでしまいがちですが、伝えたい項目は絞る方が効果は出やすいと言われています。
文章量が長くなると途中で読むのを止めてしまうこともあるため、シンプルにまとめてみてください。
最終章では例文もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ステップ5:「あなただけ」の特別感を出す
スカウトメールは「私だけ」という特別感を演出すると成功率がグッとアップします。
いちばん簡単な方法は、求職者個別の情報をメッセージ本文に入れること。
冒頭に一手間加えて「〇〇様」と名前を入れたり、
「〇〇にお住まいなのですね」など、登録されているプロフィールに沿った文章を差し込むこともできます。
こうすることで、求職者側は「自分のプロフィールをきちんと読んでくれている」という特別感を感じられます。
簡単ながら、応募を引き寄せるためのマストな方法なので、忘れずに入れてくださいね。

ステップ6:どうしてほしいかを明確に書く
スカウトを送る上で忘れがちなのが、誘導です。
医院の良さを伝えることに一生懸命になりすぎて、読んだ相手に何をしてほしいのか曖昧なまま終わってしまう事例がよく見られます。
応募してほしい、見学に来てほしい、一度面談で話してみたいなど、次のステップを明確に示しましょう。
ちなみに、いきなり応募に進むのではなく一度見学や面談をはさむのが効果的です。
求職者との接点を増やすことで信頼関係が生まれ、内定辞退や面接そのものに来ないなどの途中離脱を防ぐことができます。
「ちょっと話してみようかな」と思ってもらう工夫を
スカウトメールでは、いきなり「面接を希望しますか?」と聞くよりも、まずは気軽に接点を持てる雰囲気づくりが大切です。
私たちのコンサルタントが支援した医院では、見学案内の文面に少し工夫を加えるだけで、返信率が上がったという実感があります。
<求職者>様のご都合がよろしければ、一度見学にお越しいただければ幸いです。
ご連絡は下記のいずれかよりお気軽にどうぞ!
候補日をいくつかお送りさせていただきますね。
このような表現は、「まずは見学だけなら行ってみようかな」と思える心理的な余裕を生みます。
さらに効果的なのは、以下の2つの工夫。
- 連絡手段を複数用意しておく(メール/LINE/電話/採用サイト など)
※GUPPY等、サービスによっては外部連絡への誘導が禁止となっている場合があります。 - 見学候補日を選択式にして、求職者側の負担を減らす
これにより、相手が「返信しやすい」「考えやすい」と感じやすくなり、返信のハードルをぐっと下げることができます。
歯科医院のスカウトメールが開封されやすい時間帯
スカウトメールにも読まれやすい曜日や時間帯が存在します。
オススメなのは平日の夜です。
歯科医院に限らず様々な業種に当てはまる内容ですが、
休日は仕事のことを考えたくないと転職活動を避ける求職者がとても多いのです。
平日の日中に働きながら「この職場辞めたいな…」と悩み、
帰宅して寝るまでの間にいい転職先がないか情報収集をするシーンが浮かびますね。
そんな転職願望が強まったタイミングに読んでもらえるよう、
土日祝日とお休みが多い木曜日を避けて送るのがポイントです。

実は、再スカウトで動く人もいる
スカウトメールは、1回送ったら終わり…ではありません。
タイミングが合わず初回メールを見逃していたり、気持ちの余裕がなかったりすることもあります。
実際に、私たちのコンサルタントがサポートした医院では、再スカウトを送ったところ、「私のプロフィールを見つけてくれてありがとうございます」とお礼つきで応募メッセージが届いたというケースがありました。
その方は、初回のスカウトメールには目を通していなかったとのこと。
こうした事例からも、スカウトは“一度きり”ではなく、“もう一度チャンスを届ける”くらいの気持ちで続けてみることが大切だと感じています。
辞退への返信が、未来の応募につながることも
スカウトメールを送ったあと、丁寧に辞退の連絡をくれる求職者がまれにいらっしゃいます。
一見「残念」と思われがちなこのやり取りですが、実はここに大切なチャンスがあるのです。
弊社のクライアント医院でも、ある歯科衛生士さんから
せっかくのスカウトですが、今回は辞退させてください。
と連絡を受けた際、
医院側が丁寧にお礼の返信をしたところ——数ヶ月後にその方から、
当時と状況が変わって再度就職活動を始めました。丁寧な対応が印象に残っていて、改めて面接をお願いできますか?
というご連絡があったのです。
このように、辞退のタイミングであっても誠意をもって対応することが、次のご縁につながることがあります。
特に、わざわざ辞退の連絡をしてくださる方は、礼儀正しく信頼できる方であるケースが多いため、丁寧に返信しておくことをおすすめします。
【コピペOK!】歯科衛生士宛てのスカウトメール例文
〇〇様
はじめまして、
〇〇市の〇〇歯科医院、院長の〇〇と申します。
当院は一般歯科だけでなく、矯正や口腔外科など幅広い診療が強みの医院です。
〇〇様の口腔外科にご興味があるというPR、またブランク・未経験可というご希望を拝見し、当院であればご活躍いただけると考えご連絡差し上げました。
当院は私自ら作成した口腔外科用研修プログラムをもとに、新入職員の皆さまへ指導を行なっております。
現スタッフもほとんどが口腔外科未経験でしたが、1年間のプログラムによって今では第一線で活躍してもらっています!
スタッフの年齢層も〇〇様と近いため馴染んでいただけるのではないかと思っています。
歯科業界全体の技術向上を目指し、未経験の皆さまを積極的に採用したいと考えております。
〇〇様のご都合がよろしければ一度見学にお越しいただければ幸いです。
ご連絡は下記のいずれかよりお気軽にどうぞ!
候補日をいくつかお送りさせていただきますね。
【ご連絡方法】
・こちらのスカウトへのご返信
・お電話(医院プロフィールよりご確認ください)
【見学候補日】
・○月○日 10:00〜11:00
・○月○日 11:00〜12:00
・○月○日 15:00〜16:00
【ご対応可能時間】
・平日(木曜日を除く)9:00〜13:00/15:00〜18:00
・土日祝日はお休みです
〇〇医院
院長:〇〇
弊社の歯科医院向け採用コンサルティングサービスではスカウト配信代行も行っています!
いかがでしたか?
どの求人サービスにもスカウトメール用のテンプレートが準備してありますが、
少し手を加えるだけでライバルに負けないオンリーワンのアプローチを行うことができます!
何をやるべきかはわかったけど…
人手不足で忙しすぎて、スカウトを送る時間がない!
そんなお悩みをお持ちでしたら、なるほど!デンタル採用事務局にお任せください。
採用でお困りの先生方向けに、スカウトメールの代行をはじめ採用活動をトータルでサポートいたします。
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