歯科医院向け採用セミナー

歯科医院の勤続年数が伸びない医院の共通点とは?脱・場当たり採用へ

歯科医院経営において、スタッフの定着は診療の質と経営の安定を左右する重要なテーマです。

しかし現場では、

スタッフがすぐ辞めて、チームが育たない

採用と教育の繰り返しで疲弊している

こうした悩みを抱える院長は少なくありません。

本記事では、勤続年数が伸びない歯科医院に共通する課題を整理し、場当たり採用から脱却するための具体策を解説します。「長く働きたい」と思われる医院づくりの実践ヒントとしてご活用ください。

💡この記事の要約

✔️ スタッフがすぐ辞めてしまう原因は、給与・評価・人間関係・成長機会といった医院の仕組みや環境にあることがほとんど。
✔️ 勤続年数が伸びない医院には共通する5つのパターンがある。自院がどれに当てはまるかをチェックすることが、改善の第一歩になる。
✔️ スタッフが長く働きたいと思う医院は、採用・育成・評価・職場づくりをひとつの流れとして整えている。その具体的な4ステップを解説する

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  1. 自院は大丈夫?歯科スタッフの平均勤続年数の実態
  2. 職種別に見る平均勤続年数と離職傾向
    1. 歯科医師
    2. 歯科衛生士・助手・受付
  3. なぜ歯科業界はスタッフが定着しにくいのか
    1. 原因1)少人数職場の「逃げ場のなさ」が関係を壊す
    2. 原因2)「育てているのに辞める」の正体は評価と報酬の置き去り
    3. 原因3)キャリアの「その先」が見えない職場には居続けられない
    4. 原因4)ライフステージの変化に「制度」より「空気」が追いついていない
  4. 【院長向けセルフチェック】スタッフの勤続年数が伸びない歯科医院の5つの共通点
    1. 共通点1:理念は「院長の言葉」で止まっている
    2. 共通点2:教育しているのに、評価も報酬も追いかけていない
    3. 共通点3:「いつか考えよう」と先送りされ続けるキャリアの話
    4. 共通点4:「とにかく人手が欲しい」採用が、医院全体を疲弊させる
    5. 共通点5:院長が「忙しいから」と目を逸らした瞬間、現場は動き始める
  5. 脱・場当たり採用!スタッフが長く働きたいと思う医院を作るための4ステップ
    1. Step1:「誰でもいい」をやめる——求める人物像の言語化から始めよ
    2. Step2:最初の3ヶ月が全てを決める——入職後フォローの仕組みを作れ
    3. Step3:頑張りが「見える」医院をつくる評価と報酬を連動させよ
    4. Step4:院長が「設計」する——心理的安全性は雰囲気ではなく仕組みだ
  6. スタッフの定着がもたらす医院経営への好循環とは?
    1. 採用・教育コストが消えれば、投資できる場所が生まれる
    2. チームが安定すると、患者さんとの関係も長くなる
  7. この1記事で分かったことを、2時間で完全に体系化する

自院は大丈夫?歯科スタッフの平均勤続年数の実態

歯科医院単独の「平均勤続年数」を示した公的統計はありませんが、
「医療・福祉分野」全体のデータから、歯科業界の傾向を把握することができます。

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、
医療・福祉分野の平均勤続年数は約7〜8年前後で推移しています。

一方、同調査における全産業平均は約12年前後です。

つまり、歯科業界を含む医療・福祉分野は、全産業平均と比較して勤続年数が短い傾向にあるということは公的統計から読み取れます。

出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査(最新年度版)」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html

職種別に見る平均勤続年数と離職傾向

歯科医師

歯科医師については、厚生労働省「医師・歯科医師・薬剤師統計」から、勤務医から開業へ移行するキャリアパターンが多いことが確認できます。

歯科医師は一定期間勤務医として経験を積んだ後、独立開業を目指すケースが多く、これが勤務期間の短期化につながる構造となっています。

出典:厚生労働省「医師・歯科医師・薬剤師統計」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/33-20.html

また勤務医は3〜5年程度で転職するケースが一般的です。

歯科衛生士・助手・受付

厚生労働省の歯科衛生士需給推計によると、歯科衛生士有資格者のうち、実際に就業しているのは約5割程度とされています。

つまり、資格保有者の半数前後が現場を離れている状態であり、離職・ブランク・復職の問題が業界全体の課題であることが分かります。

さらに、日本歯科衛生士会「歯科衛生士の就業実態調査」では、

  • 結婚・出産を理由とする離職が一定割合存在
  • 勤務年数が5年未満の層が一定数存在
  • 長期勤続者は全体の一部にとどまる

といった分布傾向が報告されています。

これらの一次調査からも、歯科衛生士の定着は、制度設計や職場環境に大きく左右されるという事実が読み取れます。

出典:公益社団法人 日本歯科衛生士会「歯科衛生士の就業実態調査報告書」
https://www.jdha.or.jp/

出典:厚生労働省「歯科衛生士の需給推計等に関する資料」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411.html

なお、離職の主な原因は、結婚、出産、育児、働き方との両立難...などが挙げられます。
特に小規模医院では産休・育休や時短制度が弱く、ライフイベント離職が起こりやすい構造があります。

関連記事:歯科衛生士が人手不足な原因とは?今すぐ見直すべき採用のポイントを徹底解説

なぜ歯科業界はスタッフが定着しにくいのか

「給与を上げたのに辞めた」「いい人材だと思って採用したのに、半年で去った」こういう話を、本当によく聞きます。院長先生が悪いわけじゃない。
でも、離職の本質的な原因を見誤ったまま対策を打っても、同じことが繰り返されます。

私たちが多くの歯科医院の採用支援をしてきた中で、繰り返し見えてきた構造的な原因が4つあります。

原因1)少人数職場の「逃げ場のなさ」が関係を壊す

歯科医院は5〜10名規模の小さなチームで動く職場です。大きな組織なら「合わない人と距離を置く」という選択肢がありますが、歯科医院にはそれがない。関係が一度こじれると、毎日顔を合わせながら働き続けることになります。

人間関係のもつれには「欠点探しが連鎖する」といった原因が多いです

忙しい診療の中でミスが重なると、相手のできていないことばかりが目に入るようになる。そこから人間関係のトラブルが始まります。

また、院長(多くは男性医師)とスタッフ(ほぼ女性)という構造上、院長がその摩擦に気づきにくく、気づいたときにはすでに退職の意思が固まっていたというケースは珍しくありません。

関連記事:歯科衛生士と歯科助手の仲が悪いのはなぜ?院長がやるべき関係改善のステップ

原因2)「育てているのに辞める」の正体は評価と報酬の置き去り

勉強会を開いている、外部研修にも行かせている。それでもスタッフが定着しない。そういう医院に共通するのが、「教育・評価・報酬がバラバラに動いている」問題です。

成長しても給与が変わらない、頑張っても何が評価されているのか分からない。
この状態が続くと、スタッフは「ここで頑張っても意味がない」と静かに結論を出します。

教育・評価・報酬は三つセットで機能して初めて、スタッフのモチベーションと定着につながります。どれか一つが欠けていると、残りの二つが無駄になります。

原因3)キャリアの「その先」が見えない職場には居続けられない

働く人は誰でも、「この職場にいたら5年後どうなれるか」を無意識に考えています。
しかし多くの歯科医院では、役職も少なく成長の指標もないため、「ここにいても先が見えない」という感覚が積み重なっていく。これは特に向上心のある20〜30代に強く刺さる離職動機です。

キャリアパスは大きな組織だけの話ではありません。
「この医院で働くと何が得られるか」を言語化して伝えることそれだけで、スタッフの感じ方は大きく変わります。

原因4)ライフステージの変化に「制度」より「空気」が追いついていない

歯科医院のスタッフは女性比率が非常に高く、結婚・出産・育児が離職の大きな要因になります。
ただ、制度がないのではなく、「産休を取っていい空気がない」ことが問題になっているケースが実は多いです。

小規模医院では前例がないまま制度だけが存在し、スタッフが「迷惑をかけるくらいなら辞めよう」と判断してしまう。この構造を変えない限り、ライフイベント離職は繰り返されます。

【院長向けセルフチェック】スタッフの勤続年数が伸びない歯科医院の5つの共通点

「うちの医院は大丈夫」と思っている院長先生ほど、実は危ない。離職が続く医院には、見えにくいところに「辞めたくなる原因」が静かに積み重なっています。

私たちが支援してきた現場の経験から、共通するパターンを5つ整理しました。

共通点1:理念は「院長の言葉」で止まっている

院長先生が理念を持っていても、スタッフが「なぜそれが大切なのか」「自分の仕事とどうつながるのか」まで理解できていない医院は、本当に多い。この状態では、日々の仕事が"こなす作業"になります。作業になった瞬間、スタッフは自然と「他の医院との条件比較」を始めます。

理念の浸透は、言葉を掲示することではありません。院長が何を大切に診療しているか、それをスタッフが自分の言葉で語れる状態になって初めて、「ここで働き続ける理由」が生まれます。

共通点2:教育しているのに、評価も報酬も追いかけていない

スタッフを一生懸命育てているのに定着しない医院の多くが、「教育・評価・報酬」を別々に考えています。勉強会を開いても、その成長が給与や役割に反映されなければ、スタッフは「頑張っても変わらない」と感じます。

評価基準が明文化されていないと、「なぜあの人が評価されるのか分からない」という不満がじわじわと広がります。声の大きい人や愛嬌のある人が得をして、黙々と貢献している人が報われない空気...これは優秀な人ほど早く感じ取り、早く動きます。

関連記事:人事評価制度を活用した歯科衛生士の離職対策とは?導入のメリットをご紹介

共通点3:「いつか考えよう」と先送りされ続けるキャリアの話

「うちは小さいからキャリアパスなんて関係ない」そう思っている院長先生に、少し立ち止まって考えてほしいのですが、スタッフが「5年後の自分」を想像できない職場は、長くいる理由を持ちにくい職場です。

キャリアパスは大袈裟に設計しなくていいです。
担当業務の拡張、研修参加の機会、役割のステップ(一般→チーフ→主任など)。これを明文化して伝えるだけで、「この医院で続けたい」という気持ちに変わります

特に歯科衛生士はスキルへの関心が高い層です。学びへの投資は採用と定着、両方に効きます。

共通点4:「とにかく人手が欲しい」採用が、医院全体を疲弊させる

欠員が出た瞬間に「誰でもいいから来てほしい」と動く...この採用が、実は最もコストのかかる採用です

価値観や姿勢を確認せずに採用すると、入職後に高確率でミスマッチが起きます。早期離職が起き、また採用し、また教育する。

この繰り返しに巻き込まれた既存スタッフが疲弊し、職場の雰囲気が悪化し、優良スタッフまで辞めるこれが場当たり採用の末路です。

採用は定着の入口です。「誰でもいい」は一時しのぎに見えて、医院全体の損失につながります。

共通点5:院長が「忙しいから」と目を逸らした瞬間、現場は動き始める

残業が常態化している、役割分担が偏っている、意見を言うと嫌な空気になる。

こういった問題を「いつか対処しよう」と先送りにした瞬間、スタッフは「この医院は変わらない」と判断します。

特に注意してほしいのは、患者対応のトラブルをスタッフに丸投げするパターンです
院長が責任を共有せず「あなたの対応が悪かった」で終わらせると、信頼関係は静かに、しかし確実に崩れていきます。

院長が「自分ごとして受け止める姿勢」を見せることこれが職場の心理的安全性をつくる最大の要素です。

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脱・場当たり採用!スタッフが長く働きたいと思う医院を作るための4ステップ

「どこから手をつければいいか分からない」その気持ちはよく分かります。でも、順番があります。

採用・育成・評価・職場環境、この4つを流れとして整えること

どれか一つだけでは効果が出ません。私たちが支援してきた医院で実際に機能してきた4つのステップを、ここで共有します。

Step1:「誰でもいい」をやめる——求める人物像の言語化から始めよ

最初にやることは、求人票を作ることではありません。「どんな人に来てほしいか」を言語化することです

資格や経験年数だけでなく、価値観・人柄・働き方への姿勢まで踏み込んで考えることが大切。

ここで一番効果的な方法をお伝えします。

「今いるスタッフの中で、こういう人がもう一人いたらいいな」と思える人にインタビューしてください。

  • なぜうちに応募したの?
  • 入職の決め手は何だった?
  • 仕事のどんなところが好き?

その答えの中に、自院の本当の強みと、採用すべき人物像のヒントがすべて詰まっています。
人物像が言語化されると、求人票の言葉が変わり、面接の問いが変わり、ミスマッチが劇的に減ります

(詳しくは、DHから応募が集まる求人の作り方セミナー でも解説しています。)

    Step2:最初の3ヶ月が全てを決める——入職後フォローの仕組みを作れ

    採用で終わりにしてはいけません。入職後の最初の3ヶ月が、その人の定着を決めます。
    「何をすればいいか分からない」「誰に聞けばいいか分からない」この状態を放置すると、早期離職が起きます。

    業務マニュアルの整備、教育担当(メンター)の任命、1週間・1ヶ月・3ヶ月の定期面談。
    これらを仕組みとして設計してください。また、外部セミナーへの参加補助や資格取得支援は「成長を応援する医院」という印象を与え、採用時のアピールポイントにもなります。

    Step3:頑張りが「見える」医院をつくる評価と報酬を連動させよ

    評価制度は複雑に作る必要はありません。「何ができたら、どう評価されるか」が分かる状態にすることが本質です。スキルマップで習熟段階を示す、目標管理で成長目標を設定する、評価が昇給・賞与とどうつながるかを説明できるこのシンプルな三点が揃うだけで、スタッフは「ここで頑張る意味」を見出せます。

    「この医院にいたらどう成長できるか」が見えると、他院との条件比較だけで動かなくなります。

    Step4:院長が「設計」する——心理的安全性は雰囲気ではなく仕組みだ

    風通しの良い職場は、自然にできあがるものではありません。院長が意図的に設計しないと、放置するほど職場環境は悪化します。

    定期ミーティングでの意見交換の場、院長との1on1、スタッフの特性を把握するための適性検査の活用。
    こういった仕組みを入れることで、「言いたいことが言える空気」が生まれます。

    院長が現場で何が起きているかを把握し続けること。それが、スタッフが安心して働ける職場をつくる、院長だけにできる仕事です。

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    スタッフの定着がもたらす医院経営への好循環とは?

    定着が改善されたとき、医院に起きる変化は「コスト削減」だけではありません。院長先生の時間と、医院の未来が変わります。

    採用・教育コストが消えれば、投資できる場所が生まれる

    求人広告費や紹介手数料だけでなく、採用と教育に費やす院長・先輩スタッフの時間も大きなコストです。早期離職が繰り返されると、そのコストと時間が永遠に消費され続けます。

    定着が改善されれば、それを本来投資すべき場所(診療設備、スタッフの教育、新しい施策など)に振り向けられます。

    チームが安定すると、患者さんとの関係も長くなる

    採用・教育・人間関係トラブル対応に追われている状態から抜け出せると、院長は本来集中すべき領域に時間を使えるようになります。

    診療品質が上がり、患者さんとの信頼関係が深まり、リコール率が安定する。これが「定着しているチーム」が医院にもたらす、最大の経営的価値です。

    この1記事で分かったことを、2時間で完全に体系化する

    ここまで読んできた院長先生なら、「定着しない本当の原因」はお分かりいただけたはずです。
    では次に、「じゃあ自院では具体的に何をどう変えるか」そこが一番難しいところです。

    なるほどデンタル人事編集部「株式会社ナインデザイン」が毎月開催している「歯科衛生士から応募が集まる求人の作り方セミナー」では、この記事で触れた内容を土台に、求める人物像の言語化からマッチする人材から応募が集まる求人票の設計まで、2時間でみっちりお伝えしています。

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