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SNS求人広告について解説!どんなメリット・デメリットがある?

採用活動

採用活動の方法は、時代とともに大きく変化しています。そんな中近年特に注目されているのがSNSプラットフォームを使った求人広告。
この記事では、SNS求人広告の基本から各SNSプラットフォームの特徴、効果的な活用方法まで徹底解説していきます。

SNS求人広告とは?

SNS求人広告とは、Facebook、Instagramなどのソーシャルメディアプラットフォームを活用して行う求人広告のことです
求人サイトとは異なり、ユーザーの趣味や興味、行動履歴などの詳細なデータを基にターゲティングできるため、より効率的に求職者にアプローチすることが可能になります。

SNS求人広告の大きな特徴は、求職活動を積極的に行っていない「潜在的求職者」にもリーチできる点です

一般的な求人サイトでは、既に転職や就職を考えているユーザーにしかアプローチできませんが、SNSでは日常的にサービスを利用しているユーザーに対しても求人情報を届けることができます。
つまり、能動的に転職活動をしていない人材とも接点を作ることができるのです

SNS求人広告では、テキストだけでなく画像や動画も活用でき、医院の雰囲気やカルチャーをより直感的に伝えることができます。採用のミスマッチを減らし、医院に合った人材を集めるためには非常に効果的な手段です。

なぜ今SNS求人広告が注目されているのか?

今、SNSを使った広告が注目されているのは、採用のしかたが変わってきたことと、情報を集める方法が増えたことが理由です。特に若い人たちの間では、テレビや新聞ではなく、SNSを使って仕事の情報を集めることが当たり前になっています。

実際に10代〜20代の90%以上、30〜40代の80%以上がSNSを利用しており、利用者は年々増え続けています
SNSのプラットフォームに広告を出すことで、より多くの人に情報を届けることができ、求職者に出会えるチャンスが広がります。

総務省:令和5年 情報通信に関する現状報告の概要

SNS求人広告のメリット

SNS求人広告を効果的に活用することで、採用活動の効率化や質の向上につながる可能性があります。

費用対効果が高い

SNSを使った求人広告の大きなメリットの一つは、費用が少なくても高い効果が期待できることです。低予算から始められ、小さな予算でもしっかりとしたキャンペーンを行うことができます。

特に注目したいのは、SNS広告の「クリック課金型」のしくみです。これは、広告をクリックした人の数に応じてお金がかかる仕組みのため、ムダなく予算を使うことができます。
たとえば、Facebook広告では1回のクリックにかかる費用が数十円から数百円ほどです。

また、広告の効果があまり出ない場合はすぐに止めることができ、逆に効果が高い広告に予算を集中させることも可能です。

このような柔軟な運用ができることは、採用にかけられるお金が少ない医院にとって、大きなメリットとなります。

予算が10万円くらいでも、しっかりターゲットを絞れば、十分な応募者を集められるチャンスがあります。

ターゲティング精度が高い

SNS求人広告の強みは、非常に細かいターゲティングが可能である点です。
年齢、性別、居住地といった基本的な情報だけでなく、趣味・関心、職歴、学歴、行動履歴など、多様な条件で広告を配信するユーザーを絞り込むことができます

たとえば、「インプラントに興味がある」「特定の分野に関連するページをフォローしている」といった条件で、自社の求める人材像に近いユーザーにだけ広告を表示することが可能です。こ
これにより、採用したい人材に効率的にアプローチでき、採用のミスマッチを防ぐことができます

ブランディングにも繋がる

SNS求人広告は単なる人材募集の手段ではなく、医院のブランディングの機会にもなります。魅力的な広告クリエイティブや医院の文化を伝える投稿は、求職者だけでなく、潜在的な顧客や取引先にも良い印象を与えることができます。

たとえば、社員の活き活きとした働く様子や、オフィス環境、チームでの活動風景などの写真を使用することで、「この医院の雰囲気いいな」と思ってもらえるようなイメージを作ることができます、特に若年層は医院の雰囲気や価値観を重視する傾向があるため、SNSでのブランディングは採用活動において非常に重要です。

リアルタイムで広告の効果を確認できる

リアルタイムで広告の効果を確認できるため、効果が低い場合はすぐに内容を修正したり、ターゲットを変更したりすることができます。

SNS求人広告のデメリット

SNS求人広告には多くのメリットがある一方で、いくつかの注意すべきデメリットも存在します。効果的に活用するためには、これらのデメリットを理解し、適切に対策を講じることが重要です。

炎上リスクがある

SNS求人広告の最大のリスクの一つが「炎上」の可能性です。不適切な表現や誤解を招くような内容の広告を出稿してしまうと、SNSのユーザーから批判を受け、医院のイメージを大きく損なう可能性があります。

特に求人広告においては、性別や年齢による差別的な表現、過度な労働を美化するような表現、非現実的な条件の提示などが炎上の原因になりやすいです

「若い女性スタッフ募集」といった性別や年齢を限定するような表現は、法的にも問題があり、SNS上で大きな批判を浴びる可能性が高いんだニャ。

実際の事例として、あるIT企業が「若手エンジニア限定」という表現を使用した求人広告を出稿したところ、年齢差別だとして批判が殺到し、最終的には広告を取り下げて謝罪する事態になったケースもあります

このようなリスクを避けるためには、求人広告の内容を複数の担当者でチェックし、第三者の視点からも問題がないかを確認することが重要です。
また、法的な問題や差別的表現がないかを専門家に確認してもらうことも効果的な対策です。

運用管理に手間がかかる

SNS求人広告は、出稿して終わりではなく、継続的な運用管理が必要です
コメントやメッセージへの返信、広告パフォーマンスの分析、クリエイティブの改善など、日々の管理業務が発生します

特に質問やコメントに迅速に対応できないと、せっかく興味を持ってくれた求職者の印象を悪くしてしまう可能性があります。適切な運用体制を整えていないと、むしろ医院のイメージを下げる結果にもなりかねません

SNS求人広告の運用には1日あたり最低でも30分から1時間程度の時間が必要と言われているニャ。
少人数の医院やや専任の採用担当者がいない医院では、この時間の確保が難しい場合もあるかもニャ。

この問題を解決するためには、SNS広告の運用を担当する人員を明確に決め、対応マニュアルを作成しておくことが重要です。場合によっては、SNS運用代行サービスなどの外部リソースの活用も検討するとよいでしょう。

効果測定が難しい場合もある

SNS求人広告は、クリック数やリーチ数などの表面的な指標は測定しやすいですが、最終的な採用につながったかどうかを正確に把握することが難しい場合があります。

たとえば、SNS広告を見た後に、直接医院の採用サイトなどから応募した場合、その応募がSNS広告由来であることを追跡できないケースがあります。

具体的な例としては、あるサービス業の企業がFacebook広告を3ヶ月間実施したものの、応募者数は増えたが実際にどの広告が効果的だったのか、どの程度の採用コストがかかったのかを正確に測定できなかったというケースがあります。

この問題を解決するためには、応募フォームに「どこで求人情報を知りましたか?」という質問を設けたり、SNS広告から応募フォームへの遷移時に特定のパラメータを付与したりするなどの工夫が必要です。

ターゲット層が限定される場合もある

SNSによって利用者の年齢層や職種の傾向が異なるため、すべての人材にリーチできるわけではありません。例えば、50代の方のSNSの利用率は2人に1人です。

ちなみに、50代の方の利用が最も多いのはInstagramです!

SNS広告を利用する際は、採用ターゲットに合わせて適切なSNSプラットフォームを選択することが重要です。
また、流入先となる採用サイトなどの受け皿を整えておくことが必要です

それぞれのSNSの特徴と活用方法

SNS求人広告を効果的に展開するためには、各SNSプラットフォームの特徴を理解し、採用ターゲットに合わせて最適なプラットフォームを選択することが重要です。

Facebook

著作者:freepik

Facebookは世界最大のSNSプラットフォームであり、幅広い年齢層のユーザーが利用しています。特に30代〜50代のユーザーが多く、様々な職種の人材にアプローチできるのが特徴です。

表示方法ストーリーズやフィード
課金方法1クリックあたり100〜200円
形式画像広告 / 動画広告

Facebookの広告システムは非常に精緻なターゲティングが可能であり、年齢、性別、居住地といった基本情報だけでなく、興味・関心、行動履歴、職歴などの詳細な条件でターゲットを絞り込むことができます

特に「類似オーディエンス」機能を使えば、既存の優秀な社員に似た特性を持つユーザーに広告を配信することができ、採用の質を高める効果が期待できます

クリック課金とインプレッション課金の2種類がありますが、求人広告の場合はクリック課金がおすすめです。

Instagram

著作者:rawpixel.com/出典:Freepik

表示方法ストーリーズやフィード
課金方法1クリックあたり40〜100円
形式画像広告 / リール広告

Instagramは視覚的なコンテンツが中心のSNSで、特に10代〜30代の若年層に人気があります。クリエイティブ職やサービス業などのビジュアルで魅力を伝えやすい職種の採用に適しています。

Instagramの強みは、写真や動画を通じて医院の文化や職場環境を視覚的に伝えられる点です。オフィスの様子、社員のインタビュー、業務風景など、リアルな医院の姿を発信することで、「この会社で働きたい」と思ってもらえるようなブランディングができます。

具体的な活用方法としては、ハッシュタグを効果的に活用することが重要です。「#採用中」「#求人」といった一般的なハッシュタグに加えて、業界や職種に特化したハッシュタグを使用することで、関心のあるユーザーに情報を届けることができます。

X

Twitterは情報拡散力に優れたSNSで、特に20代〜40代のユーザーが多く利用しています。

Twitterの特徴は、リアルタイム性と拡散性の高さです。魅力的な求人情報は瞬時にリツイートされ、多くのユーザーに届く可能性があります。また、ハッシュタグを活用することで、特定のテーマに関心のあるユーザーに情報を届けることができます。

医院のアカウントを通じて日常的に業界の最新情報や社内の様子を発信し、フォロワーを増やしていくことが重要です。その上で、定期的に求人情報をツイートし、フォロワーに拡散してもらうという方法も1つの手です。

SNSを活用した求人の成功事例

SNS求人広告を効果的に活用して採用成功に導いた企業の事例を紹介します。

BtoC企業の成功事例

消費者向けビジネスを展開する企業では、Instagram や Facebook を活用した採用活動が効果的です。ある化粧品ブランドは、Instagram を主軸にした採用キャンペーンを実施し、若手美容部員の採用数を大幅に増加させました。

このブランドは、Instagram で「#美容部員の1日」というハッシュタグを作成し、現役美容部員の日常や、お客様との触れ合いの様子を定期的に投稿。さらに、社員インタビュー動画や研修の様子なども共有することで、働く環境の魅力を視覚的に伝えました。

その結果、フォロワー数が半年で3倍に増加し、「この会社で働きたい」という自発的な問い合わせが毎月20件以上寄せられるようになりました。採用数は前年比150%増加し、応募者の質も向上したと報告されています。

成功の秘訣は、商品やサービスの宣伝ではなく、「働く人」にフォーカスした投稿を中心にしたことです。美容部員の成長ストーリーや、お客様からの感謝の声、チームで取り組むイベントの様子など、感情に訴えかける内容が共感を呼びました。

SNS求人広告の「受け皿」整えていますか?

SNS広告はあくまで間口を広げ、より多くの求職者に情報を届けることが目的

SNS広告で興味を持った求職者がそのまま応募してくる、ということはほぼ無いといって良いでしょう。
大切なことは、SNS広告をクリックしてもらったその先の受け皿となる「採用サイト(採用ページ)」をきちんと整えておくことです。

反対に言えば、採用サイトに人を集めるためにSNS求人広告をはじめ様々な媒体を活用していくイメージだニャ

採用サイトには就職先選択の判断材料となる以下のような情報を載せていく必要があるのです

  • 募集要項
  • 医院理念
  • 医院の特徴や魅力
  • 院長がどんな人なのかがわかるコンテンツ
  • 先輩スタッフの声

詳しくは以下の記事も参考にしてください。

まとめ

SNS広告について、理解は深めていただけましたか?
ですが、SNS求人広告について知る前に必要なこと、それは『衛生士採用の正解』を知ることです。

衛生士の採用にお悩みの先生は、この機会に一度、基本のキに立ち戻ってみませんか?
求人採用の概念が必ず変わるはずです

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