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早期退職する歯科衛生士ってどんな人?面接での見分け方とは

面接

「やっと新人が来てくれたと思ったら、すぐに辞めてしまった」
「若手がなかなか定着してくれない」

あなたの医院では、このような悩みはありませんか?
スタッフの定着率の低さは歯科医院の大きな問題です。
「職場環境や条件が思っていたものと違った…」
などのミスマッチから退職する歯科衛生士は多く、入職後すぐの退職も少なくありません。

しかし、医院とのミスマッチとは関係なく就職先が長続きしない歯科衛生士も一定数存在します。
このタイプの歯科衛生士は、医院問わずどの職場でも長続きせず、どんな理想の歯科医院に就職したとしても「すぐ辞めてしまう」タイプなのです。
先生も、そんな「すぐ辞めてしまう」タイプの歯科衛生士だと見抜けずに採用してしまう可能性があります。

今回は、「すぐ辞める歯科衛生士」の特徴と面接での見分け方をお伝えします。

「すぐ辞める歯科衛生士」とはどんな人?

歯科衛生士の離職者数は15万人以上。
この中でも、転職が当たり前の価値観を持つ20代〜30代の若手世代が早期退職しやすい年齢層です。
「すぐ辞める歯科衛生士」には、どのような特徴があるのでしょうか?

すぐ辞めてしまう歯科衛生士の特徴・行動の傾向

飽きっぽい

すぐ仕事や会社に飽きてしまい、仕事がつまらなくなってしまうタイプです。
臨床経験の無い新人の場合、いきなりクリーニングを任せることはなく、診療準備やクリーンナップなどの簡単な業務から少しずつ現場に慣れてもらうことがほとんどでしょう。
最初のうちは院内の流れや基本の準備を覚えることでいっぱいいっぱいですが、しばらくすると刺激のない毎日に飽きてしまうケースもあります。
短期間で飽きてしまうと他の医院に目移りしてしまい、「環境を変えたい」「転職したい」と考えるようになってしまいます。

我慢が苦手

仕事にはトラブルや苦労がつきもの。
忙しい歯科医院では休憩時間が押したり、就業時間をオーバーして施術を行うこともあるでしょう。我慢が苦手な人の場合、このようなストレスや不満への耐性がないために退職につながってしまいます。
また、就職後の生活リズムに慣れない、仕事の拘束時間が長く感じるなど、毎日のちょっとしたストレスが積み重なることで「辞めてしまいたい!」と思って辞めてしまうケースもあります。
トラブルや苦労を乗り越える力や受け流す力が育っていないため、「逃げる」という選択肢を選びがちになってしまうのです。

人付き合いが苦手

周りのスタッフに馴染めない、うまくコミュニケーションを取れないなどの問題から人間関係をうまく築けず、対人関係に対して自信をなくす人は若手に多い傾向があります。
歯科衛生士の業務は周りのスタッフとのチームワークが重要です。人間関係を築けないと、仕事もうまくいかなくなり、仕事に対する自信の喪失にもつながります。
また、患者さんとのコミュニケーションの取り方に悩む若手も少なくありません。幅広い年代の患者さんが来院する医院では、接客の度にぎこちなさを感じてしまい、接遇の自信をなくしてしまうケースもあります。
業務に大きな問題はなくても、毎日行く職場の居心地が悪いと次第に辛くなり、退職につながってしまうケースもあるのです。

傷つくのが怖い

衛生士業務以外にも、受付や事務処置、アシストなど、歯科衛生士の業務を幅広く設定されている医院も少なくありません。
求められるスキルもやらなければいけない業務の種類も多いため、入職して最初のうちはミスやトラブルが絶えないことでしょう。
最初は誰でも失敗するものですが、傷つくことに対して恐怖感を抱いている、メンタルがあまり強くない人は仕事が続かない傾向にあります。
例えば、先輩歯科衛生士が厳しく、スタッフの空気がピリピリとしていたり、きついことを言われそうだと感じたりすると、反射的に逃げ出そうと退職を考えだしてしまうことも。
ミスで自己嫌悪に陥り、その後の指導でさらに落ち込み、そして退職…と、負のループに陥ってしまいやすくなってしまいます。

なぜすぐに辞めてしまうのか?


以上のような性格から、少しでも嫌なことがあると「職場を変える」「仕事を変える」選択を選びがちになってしまい、辞めグセがついてしまいます。
働いていると誰でも一度は辞めたいと感じる出来事はあるでしょう。しかし、それを乗り越えられないと、一つの職場で長続きできなくなってしまうのです。

「辞めグセがある歯科衛生士」を浮き彫りにするために

辞めグセがついた歯科衛生士や、医院の風土に合わない歯科衛生士を採用してしまうと、院内の業務状況やスタッフの人間関係に影響を及ぼしかねません。
採用予算も限られているので、なんとか面接の時点で見極めたい所です。ここでは、「辞めグセがある歯科衛生士」を面接で見極めるポイントをご紹介します。

前職の退職理由を確認

求職者に辞めグセがあるかどうかは前職の退職理由からわかります。
若手の退職理由で特に多いのが、以下のような理由です。

・職場の人間関係が悪い
・給与が安い
・医院の将来性が不安
・仕事内容が合わない
・残業や休日出勤が多い

どれも納得できる退職理由ですね。
しかし、退職理由に下記のような他責的な理由が含まれている場合は要注意です。

「先輩が何も教えてくれない。もっと教育体制が整っている医院に転職した方が自分は成長できると思う」
「友だちの医院は残業も少ないし、楽しそう。でも、自分の医院は残業も多いし、仕事にやりがいを感じられない」
「仕事内容は歯科衛生士業務のみと聞いていたのに、他の雑務もやらなければいけなかったから」

このように、自分の考え方や行動ではなく、環境だけを変えようとしている理由を述べた求職者は辞めグセがついている可能性大。
あらゆることを環境や周りのせいにしてしまうので、就職後も同じ理由で辞めてしまい、離職を短期間で繰り返す傾向があります。

経歴の確認

退職理由と一緒に今までの経歴も確認します。
今までに短期間で何度も転職を繰り返している場合は、それぞれの職場の退職理由を聞き出しましょう。

ストレス耐性の確認

求職者の我慢強さやメンタルの強さを見極めるのも必要です。
以下のような質問で確認してみましょう。

「業務中、どのような時にストレスを感じますか?」

求職者がストレスを感じるポイントをチェックします。
例えば、
「雑務ばかりやっているとき」
「人手不足で業務が回らずバタバタしてしまうとき」
など、自院と当てはまるシチュエーションがある場合は要注意です。

「今までで最も大きかった挫折の内容と、乗り越えた方法を教えてください」

失敗や挫折は誰にでもあるもの。しかし、失敗から逃げ出さずに自分なりに乗り越えられる人は長続きする傾向にあります。
「挫折というほどまではないかな…」と求職者が答えに窮しているときは、小さなミスや人間関係でのトラブルなどに置き換えてもいいでしょう。

自院の特徴・スタッフの特徴を分析

歯科衛生士との間にミスマッチがないかを見抜くには、自院の特徴を分析します。
まずは、下記のような特徴を書き出してみましょう。

自院の特徴
・雰囲気
・規模(ユニット台数・スタッフの人数など)
・力を入れている診療科目
・医院の強み(給与・学習環境・休日数など)

面接時には、
・求職者のやりたいこと
・求職者の求めていること

などを質問します。
求職者の答えと照らし合わせて、あまりにも自院の特徴とかけ離れている場合は、ミスマッチが発生するリスク大です。

例えば、

「これからどんな分野のスキルを伸ばしていきたいですか?」

「はい、予防歯科の学びや技術を深めていきたいです。」

予防歯科を重点的に行っている医院であればマッチングしていますが、仮に補綴治療に力を入れており、予防歯科はそこまで…という医院であれば、ミスマッチが発生しています。

また、求職者が働く上で重視しているポイントを聞くのも一つの手です。

「今回の就職で、重視しているポイントを教えてください。」

「趣味で陸上をしており、終業後のランニングがモチベーションです。
仕事にも趣味にも取り組めるような、ワークライフバランスが整った環境を重視しています。」

この場合、もし残業が多い職場だったとしたら、求職者の求めていることは叶えられず、早期退職につながってしまう恐れが非常に大きくなるのです。

このように、求職者の求めていることが自院で叶えられるかどうかを面接で見極めることが重要です。

まとめ

この記事では、「すぐ辞める歯科衛生士」の特徴と面接での見分け方をご紹介しました。
すぐ辞めてしまう人は
・辞めグセがある
・ミスマッチが発生している

大きくこの2種類に分かれています。

自院の特徴を分析し、
・短期で離職を繰り返してしまう特徴がないか
・面接時に求職者とのミスマッチが発生しないか

この2点を忘れずに確認しましょう。
採用活動の際には、ご紹介した見分け方のポイントを活かしていただけますと幸いです。

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