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歯科医師を面接するときの注意点とは?OK質問NG質問をご紹介!

見学〜面接

本記事では、歯科医師の採用面接をする際の注意点や、効果的な質問&意外と知らないNG質問をご紹介していきます。
採用面接は応募者と実際に会って人となりを知ることができる貴重な機会です。 準備もなく面接に挑むのは注意が必要です。

面接官の役割って?

採用面接において面接官の役割は以下の2点になります。

応募者と自院がマッチするかどうかを見極める

面接官の大きな役割は、応募者とコミュニケーションをとりながら自院の風土がマッチしていて長く働いてくれそうかを見極め、ミスマッチを防止することです。

書類選考の時点で応募者の経歴などは把握できていると思います。
しかし、実際に会ってみて見える人となりや能力はたくさんあります。

応募者の人となりは、立ち振る舞いや表情、話し方など非言語コミュニケーションに表れています。面接官は応募者の人となりを見極めて自院と合っているかを判断する役割があります。

また、面接の段階で細かく業務内容や待遇などのすり合わせを行うことで、応募者側と医院側のギャップを減らすことができます。
入職後にミスマッチが起こってしまうと早期退職や生産性の低下につながってしまいます。これまでかけてきた採用コストや、教育コストを無駄にしてしまい、既存のスタッフの負担が増える可能性もあります。

自院の魅力を伝えることができる

面接官は自院の魅力を伝えることも重要な役割になります。

面接官は院長先生が担当される場合もあれば、人事担当の方が担当される場合もあるでしょう。
面接官は自院の代表としてみられ、面接官に対するイメージがそのまま自院に対するイメージに直結します。

応募者が就職前に自院のことを知れる機会はあまりありません。
そのため、面接の短い時間で自院のイメージが大きく左右されます。面接官は自院の代表としてみられていることを自覚する必要があるのです。

そして、ほとんどの応募者は複数の医院へ同時に応募しています。他の医院と比べて自院が魅力的と思ってもらえない限り、内定を出しても辞退される可能性があります。
入職の意思を固めてもらうためにも自院のPRは欠かせません。

面接官に求められることとは?

いざ面接の担当になった時、面接官としてどのような準備をすれば良いか戸惑うことも多いのではないでしょうか
ここでは面接官に必要な「面接官に求められること」についてお話しします。

採用基準を理解して、面接でチェックする項目を決める

職種やポジションによって、必要なスキルや人物のタイプは異なります。
また、複数回の面接を設けている場合、一次面接と二次面接では重点的に見るポイントが異なることがあります。
そのため「どんな人物を採用したいのか」「この業務を担当して欲しいから、このスキルがある人を採用する」など人材要件や採用基準を確認しましょう。

求職者が「ここに入職したい!」と思えるような採用の場を作る

応募書類を読み込んで、求職者が医院の何に興味を持っているのかを把握することで、医院のことをより魅力的に感じてもらうような情報提供の準備をしましょう。

治療内容に関心がある求職者には治療分野をより詳しく説明したり、一緒に働く先輩スタッフと交流したいという求職者には、先輩スタッフとの相談会を設けてもよいでしょう。

また、応募者が医院に来た時はどのような対応をされていますか? 例えば玄関にウェルカムボードを置いたり、スタッフ全員で歓迎する雰囲気を作り出すことで、応募者の不安な気持ちを和らげることができますよ。

応募者の本音を引き出し、入職後の定着・活躍に繋げる

面接の雰囲気次第では、求職者が緊張して本来の良さが出せなくなったり、遠慮をして本音を言い出せないこともあります。
お互いが十分に理解できなければ、医院で活躍する人材を逃してしまったり、採用のミスマッチが起きてしまう可能性があります。
先ほどの例のように応募者にリラックスしてもらい、本音で会話できるような環境づくりを行いましょう。

面接はお互いが「一緒に働ける」という確認をする場

面接は面接官が応募者のことを採用するか判断するための場と思われがちですが、実は応募者も面接官を通して自分が入職するにふさわしい医院かどうかを見極めています。 あなたの質問や受け答えによっては、医院に嫌な印象を持たれてしまうかもしれません。

そのためには何の意図をもって質問をするのか明確にするだけではなく、聞いてはいけない質問なども予め理解しておく必要があります。

次の章からは実際に応募者にどのような質問を行うと良いのか、質問の意図も交えてご紹介していきます!

応募者に聞いておきたい質問例

新卒採用か中途採用かでも聞くべき質問は変わってきます
本日は中途採用の場合の質問例をご紹介します。例を参考にしながら、自院独自の質問リストを作成してみてください。

Q.前職を辞めた理由はなんですか?

歯科医師のみならず、他の職種でも一番よく聞く質問だと思います。
スキルアップのためや職場環境、給与など様々な理由が挙げられますが、ただ辞めた理由を聞くのではなく前職ではなぜその問題が解決できなかったのか、なぜ当院では解決できると思ったのか、応募者の考えを聞いてみてください。

退職理由が明確でなかったり、問題の原因を全て前職の医院やそのスタッフのせいにしてしまっている人は、採用してもすぐに転職する恐れがあるので要注意です。
特に、退職理由が他責で一貫している人は「他責思考」に陥ってしまっている可能性があり、スタッフの和を乱す原因になってしまうので、理由はしっかり聞いておきましょう。

Q.得意な臨床科目・今後勉強したい(技術を身につけたい)分野はありますか?

この質問を行うことで歯科医師の専門性やスキルアップの意欲がどのくらいあるのかを測ることができます。
例えば、最新の学術雑誌や論文を熱心に読んでいたり、治療技術の向上に注力したいと考えている場合は入職後の活躍が期待できます。

自院が今後強化したいと思う分野に造詣が深かったり、苦手意識がある分野を補えることが分かるというメリットもあります。

Q.治療において大切にしていることはありますか?

歯科医師の採用面接でよくチェックしておきたいポイントのひとつが、治療への考え方です。
院長の治療方針とズレがあると、医院の治療方法や方針を気に入って通ってくださっている患者様も違和感を感じてしまいます。

自院の治療方針や患者様への向き合い方がマッチしていない、もしくは柔軟に合わせてもらえなさそうな場合は一緒に働くことは難しいと考えられます。

その他にも

「治療方針に患者様が同意しない場合はどうしますか?」
「新規の患者様をどのように診察されていましたか?」

など、実際の業務内容をテーマとして普段どのように治療をしていたかを探ることも有効です。
答えの中から「患者様を安心させることができる人」「患者様を尊重しつつ、問題を解決することができる人」など応募者の人物像が明確になってきます。

面接で聞いてはいけないNG質問

面接では気をつけるべき質問内容があります。
それは「プライバシーの侵害や就職差別に該当してしまう質問はしないこと」です。

職業安定法第5条により、社会的差別の原因となる恐れのある必要以上の個人情報の収集は禁止されています。
具体的には以下のような質問は応募者のプライバシーを傷つけてしまう可能性があるので、質問を避けるようにしましょう。

本人に責任のない事項

  • 本籍や出生地に関すること
  • 家族に関すること(職業、続柄、地位、学歴、収入、資産など)
  • 住宅状況に関すること(住宅の種類、間取り、部屋数、近隣の施設など)
  • 生活環境・家庭環境などに関すること

本人の自由であるべき事項

  • 宗教に関すること
  • 支持政党に関すること
  • 人生観・生活信条などに関すること
  • 尊敬する人物に関すること
  • 思想に関すること
  • 労働組合の加入状況や活動歴、学生運動などの社会運動に関すること
  • 購買新聞、雑誌、愛読書などに関すること

もし、話の流れで本人から上記に関する発言があった場合は、採用選考に影響しない旨を伝えるなどの配慮が必要です。

採用選考の方法

  • 身元調査などの実施
  • 合理的・客観的に必要性が認められない、採用選考時における健康診断の実施

その他マナー違反だと思われる事項

  • 結婚や出産の予定
  • 交際相手の有無
  • 体重や体型に関係すること(制服の支給のためにサイズ確認が必要であれば、質問の意図をしっかり伝えましょう)

※これらの質問は同性からの質問であってもセクハラになり得ますので注意が必要です。

他にも、書類に書かせることや提出をさせてはいけないものがあります。

  • エントリーシートなどの応募用紙に本籍や家族構成の記入欄をつける
  • 戸籍謄本や住民票の写しを提出させる
  • 現住所の略図を書かせる
  • 選考の段階で健康診断書を提出させる
  • 「私の生い立ち」「私の家族」など家庭環境や思想、信条をテーマにした作文を書かせる
  • 人生観、生活信条、尊敬する人、愛読書などについて作文を書かせる

人生観や信条、尊敬する人物、愛読書などは求職者の人柄や価値観を知る上で聞いてみたい質問ですが、プライバシーを侵害してしまう恐れがあるため質問しないよう気をつけましょう。

具体的なNG質問例

具体的にはこのような質問は避けるべきです。

  • 「お住まいは〇〇町とのことですが、ずっとこちらに住んでいらっしゃるんですか?」
  • 「結婚のご予定はありますか?子どもが産まれても働き続けられますか?」
  • 「ご家族は何をされていますか?」

令和2年にハローワークが調査したデータによると、採用面接で不適切な質問をされたケースの約半数は「家族に関すること」を聞かれています。
職場の休憩中の雑談などで、相手の家族に触れる機会もあります。そのため、採用面接でも気軽な話題として取り上げがちです。しかし、本人の適性や能力に関係ない質問ですので、採用面接の場では家族に関する質問はしないように注意しましょう。

タブーとされている質問をしてしまうと、医院に対するイメージに悪影響を及ぼします。口コミサイトやSNSに書かれてしまったり、転職エージェントが紹介を避けたりといった問題にまで発展する可能性もあります。
リスクマネジメントの観点からも、面接を行う前にあらかじめNG質問を確認しておく必要があります。

近年は多様性を重視する傾向が強くなってきており、上記で挙げた例の他にも「昔は質問できたけれど、時代とともに個人を尊重するため質問できない事柄」が増えてくると思われます。
「分かってはいるけれど、つい聞いてしまうかもしれない…」と不安に思われるかもしれませんが、

  • 応募者の基本的人権を尊重すること
  • 応募者の適正と能力のみを選考の基準とすること

このことに注意しておけば大丈夫です!

弊社が製作した求人採用パーフェクトマニュアルでは、採用したい職種に合わせた求人採用のノウハウをお伝えしています。
上記のような効果的な面接の方法だけではなく、募集要項の作り方や医院独自の強みの掘り起こし方など、採用の原理原則を学ぶことができます!
春は転職者が多く活動する時期なので、早めの準備を行いましょう!

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