グッピーにDHの求人を掲載しても、普通の歯科医院は採用できません。
ライバルが多く、他の求人に埋もれてしまうからです。
令和6年4月現在、グッピーで歯科衛生士の求人広告を掲載している歯科医院は、全国に約10,000件もあります。
歯科業界で名の知れた媒体で、パパッと採用を決めてしまいたいなあ…
こんな気持ちで掲載していたら、ハッキリ言ってもったいない!
掲載数が多い分、競争力のない普通の歯科医院はなかなか採用できません。
歯科衛生士の有効求人倍率は20倍以上。
こんな厳しい時代でも、グッピーをうまく活用できれば理想の人材に出会えます。
活用のコツは「デメリット」をきちんと理解しておくこと。
このページでは、あえてグッピー掲載の「デメリット」を深掘りしてお伝えします。
歯科の採用市場では、ライバル同士の熾烈な争いが繰り広げられています。
飛び込む前に一度立ち止まって、まずは採用戦略を立ててみませんか?
準備を固めることで、グッピー掲載の成果も変わってきますよ!
⇒「DHから応募が集まる求人の作り方セミナー」
グッピーの特徴
閲覧課金型システム
グッピーの最大の特徴は閲覧課金型システムだということ。
求職者が求人を閲覧するごとに、1回120円の費用が発生します。
その他、求人広告の初期費用や採用成功費用などは一切必要ありません。
支払いは、ポイント購入による先払い方式。
1ポイント1円として10,000ポイントごとに購入可能です。
ポイントが無くなるまで無期限で掲載できるので、仮に10,000ポイント購入すれば83人に閲覧されるまでずっと掲載し続けられます。
さらに求人票の作成可能数も無制限。
歯科衛生士、歯科技工士、歯科助手、管理栄養士、受付、医療事務、歯科医師、保育士など職種ごとの求人票を同時に掲載可能です。
求人票ごとのポイント購入は必要なく、すべての求人票をひとつのアカウントで一括管理できます。
1回1,000ポイントでスカウトが利用可能
グッピーは通常の求人広告のような、「待ちの採用」だけではありません。
1回1,000ポイントを利用して、グッピー登録者に直接スカウトメールを送ることが可能です。
ただし、スカウトメール自体が敬遠されやすい傾向にあることには注意が必要です。
グッピー公式サイトによると、スカウトメールに対する返信率は14.9%。
詳しくは後ほどデメリットの部分で解説します。

歯科求人サイトとしての知名度と実績
ジョブメドレーと並び、歯科求人サイトのツートップとして抜群の知名度と実績があります。
公式サイトの情報で、令和4年11月に全国の歯科医師、衛生士から「転職で使いたい」「信頼できる」と思う求人サイトに選ばれていることにも注目です。
【公式】グッピー歯科採用 _ 求人掲載・料金について
グッピーに掲載することのデメリット
有利な条件がない場合は、他の求人に埋もれてしまう
掲載をはじめる前に、グッピーの求人を検索してみましょう。
歯科衛生士だけでも全国に約1万件の求人があるはずです。
これだけの数があるということは、近隣の歯科医院の多くが掲載していると言えます。
そんな中では、よほど有利な条件がないと他の求人に埋もれてしまいます。
求職者に見つけてもらうためには、条件面以外で、他の求人に負けない独自の魅力を提示する必要があるでしょう。
例えば下記のように、雇用条件に含まれない院長の人柄や院内の雰囲気をアピールすることで、他とは違う求人になり得ます。
- 院内の人間関係を良好に保つ取り組みを院長自らが行なっている
- 院長がスタッフのために休憩用のお菓子をいつも用意している
- 花見やバーベキューなど季節ごとの催しがありスタッフは友達のように仲がいい
- 定期的に実施するセミナーやミーティング時は、毎回違うおたのしみ豪華弁当を支給
- 院長がスタッフ個人のことをよく見てくれていて、頻繁に声掛けをしている
応募がない場合でも、閲覧された分は料金が発生してしまいます。
独自の要素を取り入れて、求職者から選んでもらえる魅力的な求人広告を作りましょう。
採用担当者のスキルに左右される
グッピーの掲載は、自ら情報を入力する方式。
アカウントが出来次第すぐに、求人広告を作成できます。
手軽でスピーディーに掲載できる一方で、担当者の採用スキルに結果が左右されるリスクがあります。
現在、歯科衛生士の求人倍率は20倍を超え、どの歯科医院も採用には苦戦中。
他院との差別化を図るべく、待遇の改善や求人サイトの改善など躍起になって取り組んでいます。
ライバルが多い中で、医院が評価され求職者から選んでもらうためには、採用担当者のスキルアップは必須です。
他院との激しい競争に勝つために、採用には本腰を入れて取り組んでください。
オプションで、公式の作成代行サービスがあります。
55,000ポイント利用で、3求人の作成依頼が可能です。
しかし、片手間で取り組んで理想の人材が採用できるほど、簡単な時代ではないのでオススメできません。
院長自身が本気になること、それが成功への第一歩ニャ!

スカウトメール自体が敬遠されやすい
登録しただけなのに、スカウトメールが毎日大量に届いてうんざり...
これは、なるほど!デンタル人事編集部が独自に行った歯科衛生士へのアンケート調査からわかったリアルな声です。
公式サイトで返信率が14.9%とあるように、せっかく課金してスカウトメールを送っても、スルーされてしまう可能性が高くなっています。
これについては反応が来やすいスカウトメールの書き方について解説した記事があるので、ぜひご一読ください。
【コピペOK/例文あり】歯科衛生士に響くスカウトメールの書き方
グッピーで歯科衛生士採用に失敗する医院の3つの特徴と解決策
これまでグッピー掲載のデメリットをお伝えしてきましたが、実際にはこのような課題をうまく乗り越えて採用成功している医院も数多くあります。
一方で、同じグッピーを使っていても採用に失敗する医院には共通した特徴があるんです。
ここでは、失敗パターンを分析して、それぞれの解決策をご紹介しましょう。
【失敗パターン1】求人票が他院と差別化できていない医院
❌ よくある失敗例
多くの医院で見かけるのが、求人タイトルが「歯科衛生士募集」「社保完備・駅チカ」といった当たり前の内容になっていることです。
また、給与と休日の情報しか載せておらず、写真も医院の外観や受付だけでスタッフの顔が見えません。
福利厚生も「各種手当あり」といった曖昧な表現ばかり。
全国約7万件の歯科衛生士求人の中で、これでは求職者の印象に残りません…。
✅ 独自の魅力を具体的にアピールしましょう
求人タイトルで差別化するのが一番手っ取り早いです。
例えば「歯科衛生士募集・社保完備・駅チカ」ではなく「月給28万円・残業ほぼ0・患者担当制で成長実感|新卒歓迎」のように具体的な魅力を入れ込みます。
数字で表現するのも効果抜群です。
「定着率95%・平均勤続年数4.2年」「有給取得率100%・月平均残業時間5時間以下」「研修制度充実・外部セミナー参加費全額支給」といった客観的なデータがあると信頼度がグッと上がります。
それから、働いているスタッフの声を載せるのもおすすめです。
院長の人柄や院内の雰囲気が伝わるエピソードを具体的に紹介すれば、他院との差別化になりますよ。
【失敗パターン2】採用担当者のリソースが不足している医院
❌ よくある失敗例
採用活動で失敗する医院は、求人を出したまま数ヶ月放置していたり、面接で聞く内容が毎回バラバラだったりします。
また、スカウト機能を「忙しいから」と使わなかったり、応募者への返信が遅かったり、テンプレート丸出しのメッセージを送っているケースもよく見かけます。
採用担当者のリソース不足は、せっかく求職者が「この医院で働きたいな」と思ってくれるチャンスを逃してしまいます。
✅ 採用活動の仕組み化と継続改善を図りましょう
まず求人情報の定期更新ルールを決めましょう。
最低でも月1回は求人内容を見直して更新し、常に最新の情報が表示されるように手を加えていきます。
面接は標準化するのがおすすめ。
志望動機と将来のキャリア目標、前職での経験、当院でやってみたいこと、働く上で大事にしている条件といった質問項目を決めておけば、候補者を公平に評価できます。
スカウト機能は週2〜3回は新着登録者をチェックして、条件に合いそうな人には24時間以内にスカウトを送るようにしてください。
返信率を記録して、文面も改善していけば効果が上がってきます。
応募や問い合わせには遅くとも翌営業日までに返信して、相手の立場を考えたメッセージを送れば、医院の印象もよくなりますよ。
【失敗パターン3】職場環境の改善を怠っている医院
❌ よくある失敗例
職場環境に問題がある医院では、過去1年で歯科衛生士が2名以上辞めているのに原因を調べていないことが多いです。
新人研修も口約束だけで、「家庭の事情」で急に休むときも言い出しにくい雰囲気があります。
それに、スタッフ同士の人間関係がギクシャクしていても見て見ぬふりをしている状況もよくあります。
離職率の高い医院は、どんなに採用活動を頑張っても「すぐ人が辞める医院」という悪い評判が広まって、応募者が集まりにくくなってしまうんです。
✅ 働きやすい環境づくりと定着支援を強化しましょう
まず離職理由をしっかり調べることから始めてください。
辞める人には必ず退職理由を聞いて、改善できるポイントを見つけましょう。
必ずしも本音が聞けるとは限りません。
しかしそれでも、人間関係が原因なら面談を行ったり、仕事が多すぎるなら業務の分担を見直したり効率化ツールを入れたり、成長を感じられないならスキルアップ支援やキャリアの道筋を示したり、プライベートとの両立が難しいなら時短勤務や有給を取りやすくしたりと、原因に合わせて対応していくことが大切です。
新人教育もきちんと体系化すると離職率改善につながります。
入職1ヶ月目は基本業務と院内ルールの理解、3ヶ月目は患者対応スキルとチーム連携の強化、6ヶ月目は専門スキルの習得と目標設定面談といった感じで、ステップを明確にしておきます。
ワークライフバランスについては、急に休んでもカバーできる体制を作ったり、有給を取りやすい雰囲気にしたり、育児や介護との両立を支援する制度を整えることが必要です。
失敗を成功に変える3つのポイント
グッピーで採用を成功させるには、デメリットを理解した上で3つの改善に取り組むことが大切です。
差別化された魅力的な求人票作成、採用担当者のスキルアップと仕組み化、働きやすい職場環境の整備、これらをコツコツと実行していくことが求められます。
一見大変そうに思えるかもしれませんが、ひとつずつ地道に取り組んでいけば、必ず採用成功につながります。グッピーの豊富な機能をフル活用しながら、求職者から「ぜひここで働きたい」と選ばれる医院を目指しましょう!
グッピーへの求人掲載方法
グッピーへの掲載手順は以下のとおりです。
- 公式ウェブサイトから新規利用申し込み
- グッピーによる確認と審査
- ポイントを購入
- 求人情報を作成して掲載
まとめ
冒頭でお伝えしたとおり、グッピーをうまく活用できれば理想の人材に出会えます。
まずは、3つのデメリットをしっかり理解しましょう。
- 有利な条件がない場合は、他の求人に埋もれてしまう
- 採用担当者のスキルに左右される
- スカウトメール自体が敬遠されやすい
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そんな先生にピッタリなのが、なるほど!デンタル人事編集部の「採用力診断」です。
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