歯科衛生士の採用市場は超売り手市場。
有効求人倍率は23倍を超えると言われ、およそ23軒の歯科医院がたった一人の歯科衛生士を取り合っている状況です。
歯科衛生士はひっぱりだこのため、就職活動すると複数の内定をもらいます。
最終的にはひとつに決めて入職しますが、裏を返せば、多くの医院は内定辞退を受けることになります。
応募に来る求職者にはほとんど内定を出してるんだけど、
入職日直前に辞退されちゃうんだよね…
とお悩みの先生もいらっしゃいます。
本日は内定辞退を防ぐための「内定者フォロー」について、
内定者フォローが必要な理由と、効果的な方法を詳しくご説明していきます。
内定者フォローとは?
内定者フォローとは、内定を出した求職者をサポートするための施策です。
内定者の入職に対するモチベーションを高めていき、内定辞退を防止する目的で行われます。
「内定者フォロー」と聞くと、新卒採用に関係すると思いがちですが、学生に限らず転職の中途採用にも有効です。
転職者の中でもすぐに働ける人もいれば、在職中で入職まで期間が空いてしまう人もいます。
このような方にも内定者フォローを実施することで、内定辞退を防ぐことができるんです。
なぜ内定者フォローが大切なのか?
内定辞退を防ぐために必要なのはわかったけど、内定者フォローにかける時間があまりないよ…
という先生もいらっしゃるかもしれません。
なぜここまで内定者フォローが大切なのか、具体的な理由をお伝えします。
歯科衛生士は超売り手市場
記事の冒頭でもお伝えしたように、歯科衛生士の有効求人倍率は23倍を超えています(2023年新卒)。
教えてグッピー:歯科衛生士の求人倍率、新卒 2023年は過去最高
https://www.guppy.jp/dh/og/%E6%AD%AF%E7%A7%91%E8%A1%9B%E7%94%9F%E5%A3%AB%E3%81%AE%E6%B1%82%E4%BA%BA%E5%80%8D%E7%8E%87/
また就業者数全体を見ても、歯科医院の数が68,500軒(令和元年)に対して、就業歯科衛生士の数は145,183人(令和4年)となっており、1医院につき平均約2.1人ほどの就業者数になっているのが現状です。
このように歯科医院の多くは人手不足になっており、「募集をかけても応募がない」と言われている先生も多くいらっしゃいます。
ようやく一人良い人が見つかって内定を出しても、内定者フォローを実施しないままだと他のライバル医院に取られてしまう可能性があるんです!
入職の主導権は求職者にある
内定を出したからといって、求職者は必ず入職してくれるとは限りません。
入職するかどうかの判断は求職者に委ねられています。
入職の意思を固めてもらうには、医院側が積極的に内定者フォローを行なって関わりを持つことが重要です。
内定者フォローの方法
ここからは内定者フォローの方法についてご説明します。
内定者フォローで大切なのは 「内定者とこまめにコミュニケーションをとること」です。
それではひとつづつ見ていきましょう!
医院や先生のことを理解し、志望度を高めてもらう
入職へのモチベーションを高めてもらうためには、
医院や先生に対して愛着を持ってもらうことが重要です。
「なんで愛着が必要なんだ?」と疑問に思われるかもしれませんが、
愛着が生まれることで内定者の帰属意識を育てることができ、結果として内定辞退を減らすことができます。
そのためには、医院や先生のことを知ってもらうことが重要です。
お持ちの採用サイトや募集要項に、採用の条件だけ載せていませんか?
- 先生の性格・趣味・好きなものなど人柄がわかる内容を載せているか
- 先輩スタッフのインタビューがあるか
- 医院の設備は?どんな研修をしているの? など
上記の内容をしっかり載せられているか、一度確認してみましょう!
定期的に連絡を行う
連絡がないと求職者は本当に内定をもらったのか不安になります。
入職まで日にちが開いている場合は、「月に一度」「2週間に一度」など定期的に内定者に連絡を取り、以下の内容を話し合うことで「自分のことをちゃんと見てくれている」と感じてもらうことができます。
- 入職までに準備すること
- 入職や働くにあたって不安に思っていること
内定者が不安になりやすいところをカバーすることで、
入職後もスムーズに業務を進めやすくなりますよ!
内定者用の説明会や研修会を実施する
内定者が複数いるときは、内定者を集めて入職前説明会を行ったり、研修会を実施することをおすすめします。同期との交流もできますし、チームワークも生まれやすくなります。
研修会の内容は難しいテーマよりも、ビジネスマナーや接遇などの取り掛かりやすいテーマから行うことが重要です。
もし内定者が1、2人など少人数の場合は、院内研修会があるときに内定者を招待する方法もあります。
先輩がどんな研修をしているのかを知ることもできますし、先輩スタッフと交流する良い機会にもなりますよ。
先輩スタッフとの交流の機会を設ける
とある医院さんでは、内定者の方をスタッフのLINEグループに招待してみんなで歓迎をするところから始められていました。
メッセージのやり取りだけではなく、食事会などの社内イベントに招待するのも効果的です。
歓迎会は内定者が入職して働き始めた後に行うことが多いですが、入職日の少し前に歓迎会を設定して、早めに先輩スタッフと交流する場を設けることもできます。
新卒の場合は保護者へのフォローも重要
新卒の場合には保護者へのフォローも重要になります。
歯科衛生士は女性が多い業界なので、親御さんとしても「結婚・出産しても働きやすい職場なのか?」と心配になられる親御さんが多いです。
こちらでは新卒向けの内定者フォローの方法をお伝えします!
新卒向けの内定者フォロー①:学校の先生や保護者宛の手紙を書く
採用した学生が通っている学校や保護者にお手紙を書くことをおすすめしています。
ワードなどの文書作成ソフトで作るのも良いですが、できるだけ先生の直筆で書くことで学校の先生や保護者の方に強く印象に残りやすくなりますよ。
採用した学生さんのことを織り交ぜながら、先生の言葉で手紙を作っていきましょう!
新卒向けの内定者フォロー②:学生の名前が入った名刺を作る
学生さんの名刺を作ってプレゼントすることも内定者フォローとしておすすめしています。
学生に名刺をプレゼントすることで…
- 医院の一員という意識が強まり、内定辞退の可能性が減る
- 友達や先生など周りの人に名刺を配ってくれるので、医院の周知活動につながる(同級生を新卒採用・第二新卒採用で狙うことができる)
などのメリットがあります。 たくさんの学生にアピールするためにも、裏面は忘れずに採用サイトのQRコードを掲載しましょう。
名刺をプレゼントするときのポイントは国試試験前に渡すこと!
合格祈願のお守りと一緒に渡すことで、「応援してもらえている」という励みになり、試験へのモチベーションを上げてもらうことができますよ。
内定者フォローのポイントは「コミュニケーション」!
内定者フォローの施策のほとんどはコミュニケーションが重要になります。
「内定の連絡をもらってから一度も連絡がない」という状況になったらとても不安ですよね?
内定者の不安を取り除いてあげることで、先生の医院に対して安心感が増し、自然と働くイメージがつきやすくなります。
いかがでしたでしょうか? 当社では、歯科衛生士の採用ができずお困りの歯科医院の院長や人事担当の方向けに、採用成功に向けたセミナーを開催しています。
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