悪い口コミを書かれたら…対処法や影響について解説−歯科医院向け−

お役立ち情報

★☆☆☆☆ この歯科は最悪です

ある日突然書き込まれた口コミ。
歯科医院の経営者であれば、もしかしたら経験があるのではないでしょうか?

今や、患者さんの歯科医院選びにおいて欠かすことのできないGoogleマップ。
その手軽さゆえに些細なことがきっかけで、悪い口コミを書かれてしまうことがあります。

このページでは、歯科医院に悪い口コミが書かれる理由や口コミへの対応法を解説し、口コミが採用活動に与える影響にまで注目。

「悪い口コミ」と「歯科衛生士の確保」
令和の歯科医院が抱える2つの大きな問題を解決へと導きます。

Googleで歯科医院に悪い口コミがついてしまう理由

まずは、歯科医院に悪い口コミがついてしまう理由を2つご紹介します。

①「患者さんのイメージする治療」と「実際の治療」に差異が生じた場合

Googleで歯科医院に悪い口コミがついてしまう主な理由は、医師と患者さんとの間に生じるコミュニケーション不足です。

歯科医院では、強い痛みを感じたり、元の状態に戻すことのできない治療が必要なこともあります。
しかし、治療については素人である患者さんにとって、歯科医師の高度な技術を正当に評価することは困難です。

間違った治療をしていなくても「患者さんのイメージする治療」と「実際に行う治療」との間に差異が生じた場合、患者さんは不満を抱くため、悪い口コミが書かれることがあります。

②患者さんが過度な恐怖や不安を感じていた場合

Googleの口コミ投稿機能はスマホからも使用できる為、驚くほど簡単に書き込むことができます。

そのため口コミの内容は、治療中や治療後の患者さんの気分に左右されがち

例えば、患者さんが治療に対して過度な恐怖や不安を感じていた場合、医師を含むスタッフの対応にも非常に敏感になっています。
スタッフは通常通り対応したつもりでも、患者さんにとっては冷たく感じたり傲慢に感じたりして、悪い口コミが書かれることがあります。

悪い口コミを放置するリスク

事実とは違う内容だし…

見なかったことにしようかな…

といって口コミをそのままにしてしまうと、良くない影響がもたらされることも。

①悪い口コミは新患を減らす

スマホが普及した現代は、患者さんが歯科医院を選ぶ際に欠かすことのできないGoogleマップ機能。
新規の患者さんの多くが口コミを見て来院してきます。
悪い口コミが、新患の獲得に与える影響は計り知れません。

一旦は悪い口コミの内容を受け入れて、原因を探ってみましょう。
患者さんからの悪い口コミが事実で、受付システムなどに問題があるケースもあります。
もしここで問題が見つかれば、早期の改善につながります。

②悪い口コミはDH採用にも悪影響

実は、悪い口コミが原因で歯科衛生士の採用が難しくなってしまうこともあるのです。
詳しくは後ほど『求職者からの印象まで悪くなってしまうことも』で解説します。

悪い口コミを削除することは可能?

さまざまな悪影響を及ぼす、低評価口コミ。
削除や非表示処理を行い、無かったことにできるのでしょうか。

放置しておくだけで悪い影響があるなら、一刻も早く消してしまいたいですよね。

①曖昧な表現の口コミを削除することは難しい

「治療が雑」などの曖昧な表現の口コミを削除することは難しいです。

悪い口コミでも「Googleのポリシーに違反していない」と判断された口コミは事実として受け止められ、削除されることはありません。

口コミ削除においてGoogleは、具体的な判断基準を公表していないのですが、ヘルプページにて、禁止および制限されているコンテンツを定めているので参考にしましょう。

参考: 禁止および制限されているコンテンツ – マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー ヘルプ

②明らかないたずらや個人名を出した誹謗中傷の場合は、削除要請する

明らかないたずらや個人名を出した誹謗中傷の口コミである場合は、Googleに削除要請しましょう。
Googleの口コミを削除するには、以下の3つの方法があります。

  • 口コミの「報告」ボタンから削除を依頼
  • Googleビジネスプロフィールの管理権限がある者から通報
  • 弁護士などの専門家に依頼

参考:Googleのビジネスプロフィールからクチコミを削除する

③「口コミを削除できます」などの詐欺に注意

一方で、削除が難しいこちらの弱みを狙った詐欺には注意が必要です。

【代表的な手口の手順】

  1. 業者がユーザーになりすまし悪い口コミを投稿
  2. 「口コミを削除できますよ」と持ちかけてくる
  3. 業者自らの手で口コミを削除(投稿者は削除可)
  4. 高額請求

他にも複数の手口があるようです。

また、費用を支払って業者に高評価をつけてもらう「サクラ投稿」などの利用も避けましょう。
最近では一般ユーザーにもサクラの存在が知られているため、不自然な高評価は疑われやすくなっています

サクラ投稿を利用することで、ユーザーからの信用を損なうリスクがあります。

口コミへの返信が医院に対する印象を変える

悪い内容の口コミを書かれてしまっても、まだ挽回のチャンスがあります!

①口コミへの真摯な対応はユーザーに好印象を与える

口コミへの医院側からの真摯な対応はGoogleマップユーザーに好印象を与えることができます。
ユーザーは医院への口コミと同時に、口コミへの医院からの対応も見ているのです。

運営元であるGoogleも、返信を行うことはユーザーとの信頼関係の構築に役立つとしています。

参考:Googoleでクチコミを読んで返信する方法

②パターン別口コミへの返信方法

ここで、好印象を与えられる返信例をいくつかご紹介します。

【パターン1】良い口コミへの返信方法

口コミ例

★★★★★
こちらの医院は清潔感があり、スタッフのみなさんも明るく好印象でした。
治療前の説明も丁寧でわかりやすく、信頼できる先生でした。

返信例

〇〇様 この度は、高評価を頂きありがとうございます。
当院では、患者様の安心を第一に日々の治療に取り組んでおります。
歯のことでお困りの際には、いつでも〇〇歯科医院にご相談ください。

良い口コミへの返信には、口コミ投稿への感謝とリピート来院を促す文章を入れ込みましょう。

【パターン2】悪い口コミ(内容が事実であった場合)への返信方法

口コミ例

★☆☆☆☆
もう二度と行きません。
待ち時間が長すぎ。
予約して来院したのに1時間待たされました。

返信例

〇〇様 この度は、〇〇歯科医院へご来院頂きありがとうございました。
また、当院の不手際により大変長い時間お待たせし、不快な思いをさせてしまい申し訳ございませんでした。
今回の長い待ち時間の原因は、当院の予約システムの不備だと考えられます。
今後は、新たな予約システムを導入することで待ち時間の減少に向けて取り組んでまいります。

内容が事実である悪い口コミへの返信は、来院に対する感謝の気持ちと来院の際に不快な思いをさせてしまったことへの謝罪を伝えましょう。
最後に指摘された内容の原因を探り、解決策を提示します。

【パターン3】悪い口コミ(内容が虚構であった場合)への返信方法

口コミ例

★☆☆☆☆
ここの先生は高級車を乱暴に乗り回し、周りに危害を加えると近所で有名です。

返信例

〇〇様 口コミの内容を拝見し調査を行いましたが、ご指摘の事実は確認できませんでした。
万が一ご指摘の内容が事実であれば早急に改善すべき重大な問題ですので、日時や車種、場所や被害にあった方のお話など詳細をご連絡頂けないでしょうか。
お電話、メールにてご連絡お待ちしております。

内容が明らかな虚構である悪い口コミには厳格に対応することが必要です。
事実が確認できないこと、事実であれば重大な問題であると受け止めていること、事実確認の為の詳細連絡を求めていることを伝えましょう。

【パターン4】評価のみ(文章無し)への返信方法

口コミ例

★☆☆☆☆

返信例

〇〇様 当院への評価を投稿頂きありがとうございます。
ご来院の際に至らぬ点がございましたでしょうか。
頂いた評価を真摯に受け止め、スタッフ一同精進して参ります。

文章が無く、評価のみの場合の対応は、評価への感謝の気持ち、改善意思をシンプルに伝えるのがいいでしょう。

③返信する際の注意ポイント

返信は丁寧に
どんな口コミに対しても返信は丁寧に。
炎上リスクを防ぐため、個人情報を持ち出したり、口コミへ反論することは止めましょう。 

感情的にならない
すぐに返信せず少し間をおくことで感情的にならず、冷静に対応することができます。

すべてに返信しなくてもいい
すべての口コミに返信しようとすると、かなりの時間と労力がかかります。
上位表示される口コミだけに返信することも検討しましょう。

求職者からの印象まで悪くなってしまうことも

悪い口コミの影響は、患者さんだけにとどまりません。

①悪い口コミは新患の獲得だけでなく、採用活動にも悪影響

悪い口コミが与える影響は、新患の獲得だけに留まりません。
その影響は、採用活動にも及ぶのです。

現代の求職者はwebサイトなど、スマホから調べることができる様々な情報をもとに医院を選んでいます。

そのため求職者は、応募を検討している医院の口コミには必ず目を通しており、あなたの医院の口コミ内容や口コミへの対応次第では、採用市場で一気に不利になることが考えられます。

例えば、低評価の口コミに対して感情的な返信をしてしまった場合、それを見た求職中の衛生士はどう思うでしょうか?

「仕事でミスをした時にもキツく言われそう…」
「自分の間違いを認めなさそうな先生だ」
「衛生士に対しても普段からこんな態度なのかも…」

など、様々な不安を感じるはずです。

衛生士に限らず、働き手はどんな人でも「安心できる環境で楽しく働きたい」と思っています。

歯科衛生士の有効求人倍率は20倍を越えて、歯科医院は全国に68,000件近くあるという現在の状況で、わざわざ不安を感じる職場に応募する衛生士はいないでしょう。

グッピーやジョブメドレーなどの求人媒体に「お金をかけても効果がない…」とお悩みの先生は、医院のGoogleマップに寄せられた口コミを見直してみるのもアリかもしれません。

②患者さんからの「リアルな声」である口コミは、求職者に響きやすい

医院のwebサイトと同様、口コミは求職者の職場選びの際に重要な情報源となります。

患者としての体験談から生まれた「リアルな声」である口コミは、まだあなたの医院を知らない求職者にとって信用度が高く心に響きやすいのです。

見方を変えれば、あなたの医院の口コミが良かったり口コミへの好対応ができていれば、それを見た求職者が安心して応募できるきっかけになります。

もし悪い口コミがついていても大丈夫。
誠実な対応ができていれば、求職者にも患者さんにも、かえって好印象を与えることが可能です。

求職者から「スタッフに対しても誠実に接してくれそう」というポジティブなイメージを持ってもらうためのアピールの場と捉えて、悪い口コミにも対応してみませんか?

まとめ

最後にポイントを整理しましょう。

  1. コミュニケーション不足が生じた場合や、患者さんが過度な恐怖や不安を感じていた場合に、悪い口コミが書かれる
  2. 悪い口コミを放置すると新患を減らしたり、DH採用にも悪影響
  3. 悪い口コミを削除することは難しい、弱みを狙った詐欺に注意
  4. 口コミへの対応次第では、ユーザーに好印象を与えることも可能
  5. 口コミの影響力は採用活動にも及ぶ

以上、悪い口コミが書かれる理由や悪い口コミへの対応法の解説と悪い口コミが求職者に与える影響でした。

「悪い口コミ」と「歯科衛生士の確保」
令和の歯科医院が抱える2つの大きな問題を解決することは、簡単ではありません。

現在の、歯科衛生士の有効求人倍率は20倍超。
20軒の歯科医院がたった1人の衛生士を取り合っている状況です。

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