規模が小さい歯科医院でも人事評価制度は「必要」
- ユニット数3台
- スタッフは院長と歯科衛生士2名、歯科助手兼受付2名の合計5名
この医院規模でも人事評価制度は必要だと思いますか?不要だと思いますか?
先生によっては「不要」と言われるかもしれません。
しかし、結論とすると「必要」です。
人事評価制度は医院の規模に関わらず必要なもの。
特に、小さい歯科医院はこれから売上を出して人数を増やし、規模拡大を目指す医院がほとんどです。
その医院目標を叶えるためにも人事評価制度は必要不可欠なのです。
なぜ少人数の歯科医院にも人事評価制度が必要なのか
人事評価制度の目的は二つあります。
- スタッフを育成すること
- 売上を上げること
ではスタッフ育成の観点からその必要性を考えていきましょう。
スタッフ育成
人事評価制度の目的の一つはスタッフ育成。
- スタッフに課題目標を与え、スタッフはそれをクリアしていく。
- これを繰り返すことでスタッフの知識・技術力はどんどん身につき、患者様へ還元されるようになる。
- 患者様から感謝されて、自分にとっての自信につながり、それを正当に評価される。
このような仕組みになっています。
この循環は医院規模に関わらず、どの歯科医院にとっても重要なこと。
また、人事評価制度の内容によっては、歯科業務リストに則って「どこまで出来るようになったか」を見える化したものもあります。
小規模ではそもそも人数が少ないため、新しい人が入った時に教育する人がいない、という問題が起こりがち。
そんな少人数の歯科医院にとっては、新しく入るスタッフが「次自分は何をすべきか」を判るだけで教育の時間や手間がぐんと減ります。
- DHの治療クオリティの向上
- 新人教育のタイムパフォーマンス実現
この二つがスタッフ育成における人事評価制度の大きなメリットです。
では、次に売上にフォーカスを当ててみていきましょう。
売上を上げる
人事評価制度最大の目的、それは「医院の売上を上げること」です。
というのも、売上を出すことが医院とスタッフの幸せの鍵となるんです。
- 売上が上がることでスタッフに還元できる。
- スタッフのモチベーションが上がり、より励むようになる。
- 患者様の満足度向上に繋がり、医院の売上に還元される。
このような理想の流れを生み出していきましょう。
小規模だからこそ、何かトラブルが起きた時の代償は大きいもの。
何かあった時のリスクは最小限に抑えたいですよね。
医院の余裕・スタッフの余裕のためにも、常に売上を上げていけるような仕組みづくりが重要となります。
教育と評価と給与の関係性を知る
- 教育
- 評価
- 給与
人事評価制度において、この3つが密接に関わっていることはご存知ですか?
- 教育を受けることでスキルが身に付く。
- そのスキルを活かすことで評価される。
- 評価が給与に反映される。
この3つの関係性があるからこそ、人事評価制度はスタッフ・医院・患者様の満足度を上げていけるシステムになっているのです。
では、この関係性を踏まえた上で、これから規模拡大を目指すにあたって人事評価制度が重要な理由についてもお伝えしていきます。
組織化のためにも人事評価制度は不可欠
これからスタッフ人数を増やし、ユニット台数も増やしてどんどん医院拡大を目指そうと考えている現在小規模の歯科医院。
このままの体制でそのまま拡大してしまうと、回らなくなります。
というのも、現在は見える範囲・伝えられる範囲でまかなえていた分が、拡大することで声が届かなくなる・耳に入らなくなるという事態が起きてしまい、院内で分断が起きたり意思疎通が上手くいかなくなったりしてしまうのです。
これが、院内を最適化するより先に拡大してしまった医院でよく起きる問題。
一つの組織としてまとまったチームをつくるためには、人事評価制度を活用することが1番のタイムパフォーマンスにつながります。
1.「教わるによって違う」が無くなる
人数が多い歯科医院の教育で起きることとして「教えてもらう先輩によってやり方が違う」というものがあります。先生も経験はありませんか?
これは、教育・評価・給与のなかの「教育」が統一されていないため起こる問題。
制度として、教育マニュアルを完備しやり方を画一化させることで、この問題は解決できます。
教育マニュアルを一から作成するのは大変かもしれません。
日々のDH・DAの業務内容を細かくリストアップしていくことで、少しずつ作成準備ができるようになります。
今からスタートして、将来の新人スタッフに備えましょう。
2.「院長個人の判断による評価」が無くなる
評価基準を定めていないから、院長による個人判断でスタッフの評価をしている。
小さな医院だとよく聞く話です。
スタッフにとっては「何を見て評価されているのか」「何をしたら給与が上がるのか」が分からないため、将来への不安が伴ってしまいます。
この状態で規模を拡大してしまうと、「あの人はなんでこんなに評価されているんだろう」と新たな不満を感じるスタッフが出てくる可能性が。
「評価基準を作る時間がない」と思われるかもしれませんが、スタッフが増えてしまうと一人ひとりを自分の基準で評価していくことにも限界が生まれます。
人事評価制度を活用して、院長業務に時間を使えるようにしていきましょう。
小さな歯科医院だからこそ、今のうちに人事評価制度の準備を
人事評価制度は規模に関わらず、全ての歯科医院に重要なもの。
まだ現実的に考えたことがないという先生のためにも、基本のキからご説明するセミナーを開催いたします。
ぜひ、自院の未来のためにも、人事評価制度について考えてみましょう。