歯科衛生士「給与と仕事の本音と不満」解決する方法は?

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こんにちは、なるほどデンタル人事スタッフの迫田です。
先日歯科衛生士さんと思われるX(Twitter)やYahoo!知恵袋での書き込みを見て驚愕してしましました。

世の中には沢山の歯科医院があるので、待遇の差はあるのが当たり前です。とはいえ

「自院の歯科衛生士は、給料に納得してくれているだろうか?」

「気持ちよく働いてもらうためには、給与を上げるしかないのか?」

このように感じている院長もいらっしゃるのではないでしょうか。

「正当な評価を受けていない」と感じている歯科衛生士は、実のところ沢山いらっしゃいます。

そこで!歯科衛生士に安心して働いてもらうための方法の1つとしてあげられるのは、人事評価制度の活用です。

人事評価制度を活用することで評価の基準が明確になり、歯科衛生士は以下のようなメリットを感じられるでしょう。

  • 給料が安い、仕事と見合わないという不安や不満をなくせる
  • 自分の目指すべきところや目標が明確になり、スキルアップできる
  • 安心して働くことができ、将来的にも安心できる

また歯科衛生士がイキイキと働いてくれることで患者さんからの評価も上がり、結果として医院の売り上げが上がることも予想できます。

歯科衛生士にとっても医院にとってもメリットのある人事評価制度。

歯科衛生士に安心して働いてもらいたいと考えている院長は、ぜひ最後までご覧ください!

歯科衛生士が給料に対して感じている本音

まずはじめに、X(Twitter)やYahoo!知恵袋で、歯科衛生士が感じているリアルな声をみていきましょう。

衛生士歴 24年。ブランク無し。転職回数 4回。現クリニック4年目。ケアマネ 診療報酬請求能力検定習得。
年収470万。

未経験の歯科助手による違法行為。患者さんに聞かれたら 「衛生士だ」と答えろとスタッフに伝える医院長の言葉も 聞こえないフリをし。怖がるスタッフに 他人事のように同情する。
歯科医師業務と衛生士業務は 完全分業なので 違法にならない程度にこちらは歯科医師の指示確認した上で施術する。
何か 歯科助手サイドで 問題が起きたら 捨て駒にされるのは衛生士。
そんな中で この年収は 正直 割に合わない。のが ホンネ。
でも 衛生士を続けてるのは 担当の患者さんが 笑顔になってくれるから。有り難うって 歯医者に来るのが 嫌いじゃ無くなったって 言ってくれるから。
歯科医師の指示の下なんて法律 無くなっちゃえばいいのに。衛生士は 無力です。

Yahoo!知恵袋

 仕事で悩んでます。歯科衛生士2年目です。手取り13万5千円で9時30分から20時まで週5で仕事です。お昼休みは50分、有給休暇や残業手当てなど一切なしです。 自転車通勤なため交通費も支給されず1人暮らしなので毎月ギリギリな生活です。お給料も仕事内容も高卒の歯科助手とたいして変わらずなんのために高いお金を払って専門に通いとった資格なのかわかりません。 ただ私は1年目要領が悪くクビになってもおかしくないくらい仕事ができない半年以上むしろ仕事の邪魔になってる人間でした。でも経営者はクビにせず減給しながらも雇ってくれている経営者の恩返しと人間関係が良い分と思って仕事を続けています。ですがある程度できるようになった今正直辞めてもう少し衛生士として働ける職場に行ってみたいです。 でもこんな仕事できない私を見捨てずに一生懸命教えてくれた先輩にも申し訳ない気がしてなかなか踏み出せません… 私は勝手でしょうか?

Yahoo!知恵袋

正当な評価を受けていないと感じる歯科衛生士は多い

歯科衛生士のリアルな声には

  • ・業務量と給料の割が合わない
  • ・勤務時間が長いのに給料が安い
  • ・報酬の基準が不明確

このような意見が多く見られました。

歯科衛生士が不満を抱えてしまう原因には、以下の2点が考えられます。

  • 1. 人手不足
  • 2. 評価制度が明確でない

1つ目は人手が足りないため、労働時間が長くなったり業務量が多くなったりしてしまうケース。

2つ目は評価制度が不明瞭なため、何をどう頑張ったら評価をしてもらえるのかが分からず、不安や不満につながっていることが予想されます。

  • なぜ自分は今の給料なのか
  • 今後何を頑張ったら報酬として返ってくるのか

これらのことが明確になっていると、歯科衛生士のモチベーションも上がり、目標にむかって充実した日々が過ごせるようになるでしょう。

また医院としても、歯科衛生士の技術が上がれば患者さんの満足度も上がり、医院としての利益が上がる可能性も十分に考えられます。

評価制度の活用は、歯科衛生士と医院どちらにもメリットがあるといえますよ。

ここからは2つ目の原因となる「評価制度」について詳しく解説していきます。

人事評価制度を活用しましょう

人事評価制度は、本人の能力や医院に対する貢献度を給料に反映させるため、その指標となる項目を明確にしたものです。

また自院の理念を示し明文化することで、医院として大切にしていることを伝え、浸透させることにもつながります。

これら2点について、以下で順に解説していきます。

人事評価制度とは評価基準を明確にすること

人事評価制度とは、医院が歯科衛生士の技術や能力を適切に評価し、報酬として反映する仕組みのことです。

評価の基準を明確にするため、自分の今の立ち位置が理解でき、さらにレベルアップするためにどのようなことをすれば良いのかがわかるようになります。

評価の基準や方法は医院によって異なりますが、人事評価制度を構成する要素には、主に次の3つがあげられます。

  • 等級制度
  • 評価制度
  • 報酬制度

等級制度は、歯科衛生士に対して求めていることを階層化したものです。

「何をどのレベルで求めるか」といった内容を示すとともに、「次は〇〇ができるようになればいいのか」ということを理解するための指標となります。

評価制度は、歯科衛生士の業務や技術の習得度合いなどの評価方法を定めたものです。

院長が一方的に点数をつけるのではなく、歯科衛生士と一緒に「できたこと」「できなかったこと」「今後に期待すること」を話し合う機会を設けます。

報酬制度は、歯科衛生士に対してどのように報いるかを定めたものです。

給料やインセンティブなどの金銭的な報酬はもちろん、新しい役割や学習の機会を提供する非金銭的な報酬もあります。

人事評価制度の目的

人事評価制度の目的は、以下の3つです。

それぞれの内容について、1つずつ詳しく見ていきましょう。

1. 給料や賞与などを決定する

人事評価制度を導入すると、評価の基準が明確になります。

また客観的な視点から評価ができるようになるため、一定の基準や評価に基づいて給料や賞与などを決定できます。

1人ひとりの技術や習熟度などに応じて給料・賞与が決定されるので「なぜ今の給料なのか」歯科衛生士自身が理解でき、不安や不満を感じることもなくなるでしょう。

2. 適性に合った配置を行う

人事評価制度を活用することで、歯科衛生士1人ひとりの「長所」や「苦手な部分」を客観的に評価できます

そのため、歯科衛生士が感じる「院長の主観で評価しているのではないか」という不安・不満はなくなるでしょう。

それだけではなく、歯科衛生士1人ひとりの得意・長所を活かした配置も可能になります。

患者さんのお口の状態は、人によって異なります。

また患者さんの中にも、話すことが好きな人と苦手な人がいるでしょう。

院長が歯科衛生士1人ひとりの強みを理解していると、治療内容や患者さんとの相性に応じて担当衛生士を決定できます。

強みを活かした配置ができると、歯科衛生士自身もやりがいを持って働けることでしょう。

結果として医院全体の技術力も向上し、患者さんからの満足度も上がります。

3. 歯科衛生士の成長を促す

人事評価制度は、歯科衛生士の育成の役割も担っています。

評価項目や評価基準が明確かつ公平であるため、これから何を習得すれば給料が上がるのかが理解できるからです。

また評価に応じて適切に報酬へと反映されることで、歯科衛生士はモチベーション高く働けます。

  • 目標を設定する
  • 設定した目標を元に勉強・実践を重ねる
  • 目標に近づいているかどうかの確認や軌道修正を行う
  • 評価・フィードバックを行う
  • 歯科衛生士:目標を設定し、勉強・実践を重ねる
  • 院長:適宜アドバイスをしたり、評価・フィードバックを行う

これらのサイクルをくり返すことで、医院がめざす「組織像」や「人物像」に即した成長が見込めるようになるでしょう。

人事評価制度を運用するためのコツ3選

人事評価制度を運用するためのコツは、次の3つです。

1つずつ解説していきます。

1. 評価のポイントは明確かつ具体的にする

評価に対する内容は明確かつ具体的にし、スタッフ全員が評価制度の全体像を理解することが大切です。

具体的な評価のポイントは、こちらです。

  • 項目
  • 基準
  • 方法
  • 時期

これらの内容についてわかりやすく明記し、説明することで、スタッフの中で共通認識をもてるようになるでしょう。

反対に評価基準が曖昧だと、歯科衛生士が不安や不満を抱えてしまう原因となってしまいます。

医院全体のモチベーションを上げるためにも、曖昧な箇所は排除し、わかりやすく明確な内容にすることが大切です。

2. 院長と面談する機会を設ける

評価制度は、作成したら終わりではありません。

定期的に歯科衛生士と面談する機会を設ける必要があります。

面談といっても硬い雰囲気で話すのではなく、ざっくばらんな雰囲気で構いません

  • ・悩んでいることはないか
  • ・評価について曖昧な部分はないか
  • ・院長が感じている点についてフィードバックする

日頃のコミュニケーションの中でこれらのことを話し合ったり、時間を作ってじっくりと話をしたりする機会を設けましょう。

歯科衛生士との信頼関係を築けるよう意識することで、安心して働いてもらえる環境を作れます。

3. 自己評価・他者評価をすり合わせる

しっかりと時間をつくって話し合う面談の中では、人事評価制度に基づいて、歯科衛生士1人ひとりを評価します。

目標に対しての達成度はどうか、自己評価と他者評価をすり合わせて評価を行います。

また評価のやり方には以下の2つがあります。

  • 絶対評価:その人自身の成長を振り返る
  • 相対評価:歯科衛生士全体の中での成長度合いや実力を見る

絶対評価を行い、歯科衛生士がそれぞれ設定した目標に対する到達度を基本的な評価のベースとすることで、納得感を感じてもらえたり医院全体のレベルアップにつながったりします。

ただし絶対評価は個人のモチベーションを上げられる一方で、自院に勤める歯科衛生士の得意分野が偏ってしまったり、医院として求める人材が育たない可能性もあるでしょう。

それに対する対処法は、相対評価もあわせて行うことです。

個人を明確な基準で評価しながらも広い視野を持ち、医院全体としてどのような歯科衛生士に育ってほしいかを考え、丁寧に伝えていくことも大切になるでしょう。

今後の目標をどのように達成するのかを話し合ったり、アドバイスをしたりすることも大切です。

まとめ:評価制度を明確にし、歯科衛生士が安心できる環境を作りましょう

今回は歯科衛生士の給料に対する本音と、人事評価制度について解説してきました。

歯科衛生士が給料に対して不安や不満を抱える原因の1つには、評価の不透明さがあげられます。

  • 何をどのようなレベルで行えば給料に反映されるのか
  • より歯科衛生士としてスキルアップするためには、何を行えばよいのか
  • 医院が求めている歯科衛生士とはどのような人材なのか

歯科衛生士自身がこれらのことを理解できるようになると、歯科衛生士の育成につながり、医院全体としてもより質の高い治療を行えるようになるでしょう。

歯科衛生士に安心して働いてもらうためには人事評価制度を活用し、評価の方法や基準を明確にしておくことが大切です。

なるほど!デンタル人事では、歯科衛生士の求人採用セミナーを行なっています。

歯科衛生士の求人採用を行う際には、

  • ・そもそも自院に合わない人を採用しない
  • ・ミスマッチを減らす

これらのことが求められます。

自院にあった人材を採用できることで、人事評価制度の運用も行いやすくなりますよ。

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