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狙い目は第二新卒!早期退職をした歯科衛生士を呼び込む方法とは

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歯科衛生士は人材不足が続き、歯科衛生士のキャリア採用は厳しい状況が続いています。
今回は、歯科衛生士を充足させるために、第二新卒の歯科衛生士の採用について解説します。

「第二新卒はすぐ辞めてしまう」というマイナスイメージだけで、優秀な若い人材を取りこぼさない方法を紹介します。

歯科衛生士の第二新卒とは?

「第二新卒」とは、一般的に、学校卒業後に新卒で入社し、社会人経験が3年未満の若手ビジネスパーソンを指します。明確な定義や意味はなく、社会人経験のある若手を意味する場合もあります。

歯科衛生士の場合、専門学校を卒業後、新卒で医院に就職したおおむね24歳くらいまでの方が対象になります。

歯科衛生士の第二新卒が狙い目の理由

中途採用では「実務経験〇年以上」など豊富な経験を応募条件とする医院も多いですが、採用担当者が狙うべきは第二新卒の若い歯科衛生士です。

ここでは、第二新卒を採用するメリットについて解説します。

その1:今すぐ転職先を探している人が多い

第二新卒は年齢が若く経験が浅いため、現職場よりも「スキル・キャリアアップできる環境」や、「働きやすい職場」本気で探しています。また、職歴に空白の期間ができてしまうと採用に響くという焦りから、短期決戦で就職先を決める第二新卒が多いです。

だからこそ「就職先が決まったらすぐにでも転職したい」という本気度が高くため、すぐに採用されるパターンもあります。

その2:「理想の職場像」が明確

第二新卒では、様々な医院を渡り歩いている歯科衛生士はほとんどいません。新卒で入社した1院のみ、という方が大半を占めているため、「前の職場とは違ってこんな職場で働きたい」というイメージを明確にもっています。

  • 残業が多く帰宅時間がいつも深夜だった ⇒ 次は残業が少ないところがいい
  • 教育体制がなくすぐに現場に放り込まれた ⇒ 次は教育体制が整っている職場がいい

面接の際にどんな職場で働きたいかを丁寧にヒアリングすると、自院とのミスマッチが起こりにくく、早期退職を防ぐことができます。

その3:ほぼ未経験だから育てやすい

医院ごとにルールや慣習、やり方がありますが、第二新卒はどの医院にも染まっていない状態です。
また、経験の浅さから、「自分のやり方」を確立させている歯科衛生士も少ないため、育てやすいといえるでしょう。

一方で、就業経験が2、3年程度ある歯科衛生士であれば、社会人としての基本的なマナーや医療業界のルールは理解しているので、新卒よりも教育に時間がかからないというのも大きなメリットです。

その4:学習意欲・就業意欲が高い

「医院の将来に期待ができない…」
「スキルアップは見込めない…」

と技術や知識の習得に悩んで転職した第二新卒の歯科衛生士も少なくありません。

学習意欲・就業意欲が高い歯科衛生士はスキルアップやキャリアアップを望んで転職しているため、勉強会やセミナーへの積極的な参加が期待できます。

また、歯科衛生士が前の職場で失敗や挫折を経験していると

「次の職場では絶対に失敗したくない」
「次こそ活躍したい」

という気持ちを持って入職するため、仕事に対するモチベーションが高まっています。
モチベーションが高く、進んでスキルアップのための行動ができる歯科衛生士を獲得できるチャンスです!

第二新卒の前職の退職理由とは?

第二新卒の歯科衛生士はどうして新卒で入った医院をやめたのでしょうか?
理由を一緒に確認していきましょう。

人間関係が上手くいかなかった

結婚や出産・育児を除き、全世代で一番多い退職理由です。
歯科医院は特に個人経営が多い業界。
経営者であり、直属の上司である院長先生とのそりが合わなくなると、医院にいづらくなってしまいます。

また、歯科衛生士のほとんどは女性。周りのスタッフとの人間関係のこじれが一気に悪化しやすい環境とも言えます。
小規模の歯科医院では自分の居場所が作れず、孤立してしまう歯科衛生士が出てしまうことも。
自分一人ではどうにも変えられないところだからこそ、退職理由のトップになっています。

入職前に提示された条件が異なっていた

・求人採用サイトが数年前から更新されていない
・グッピーやジョブメドレー、ハローワークなどの求人媒体ごとに情報が異なっている
・求人情報と医院の労働環境の実態が違っていた

上記の様に情報のアップデートができていない医院を時折見かけます。
入職前に提示された条件が異なっていると、新卒で入社した歯科衛生士は「聞いていた条件と違う!」と騙された気持ちになってしまいます。医院への不信感が募ると、退職に繋がりかねません。
情報の食い違いはトラブルの元。ネット上の求人に掲載する情報は統一しておきましょう。

業務内容に不満を感じた

・予防処置
・保健指導
・医師の診療補助

歯科衛生士の仕事はこの3つ。
それなのに、予防処置も保健指導もできないままアシスタント業務ばかりさせられてしまう新卒も少なくありません。

「せっかく資格を取ったのに…」
「このままだとスキルアップは難しいかも」
このように業務を退屈に感じることや、衛生士業務ができないことへの焦りが退職につながっているのです。

医院の文化や風土と合わない

新人歯科衛生士が「自分には合わないな…」と思うような風土や取り組みがあると、モチベーションが低下してしまう恐れがあります。

具体的な要素として、下記のような医院の取り組みが挙げられます。

・自己啓発系セミナーへの参加強要
・教育体制がマニュアルに依存している

上記のように人によって合う・合わないがはっきり分かれる要素は求人票に明記しなければ、歯科衛生士とミスマッチが発生し、退職につながってしまう恐れがあります。
しかし、これらの取り組みが悪いというわけではありません。
「合わない」歯科衛生士とのミスマッチを防ぐために、求人票にしっかりと明記しておくことが必要です。

「すぐ辞めた人は採用しない方がいい」に惑わされないで

医療業界に限らず、第二新卒は「新卒で入社した会社を早期退職した」「採用してもすぐに辞めるから採用しないほうがいい」という意見も散見されます。

しかし、転職活動でもミスマッチによる早期退職があるように、新卒採用でもミスマッチで働きにくさを感じる若い歯科衛生士もいます。

「早期退職」は本人だけの問題ではなく、職場環境との不一致に起因することが多いです。

1ヶ月で辞めてしまった理由ももしかしたら毎日怒鳴られていたからかもしれませんし、半年や1年で辞めてしまった理由も歯科衛生士業務がほとんどなくずっとアシスタント業務しかさせてもらえなかったからかもしれません。

第二新卒に限らず、「自院で活躍できる人材か」を見極めてミスマッチを減らしていくことこそが、「すぐに辞めない人材」を採用するための重要なポイントです。

第二新卒の採用方法

第二新卒はどのように採用活動を進めていけばよいでしょうか。

ここでは、効果の高い採用方法を紹介します。

各種採用媒体

まずは、グッピーやジョブメドレー、ハローワークなどの求人情報サイトへの掲載です。
特にジョブメドレーやハローワークは掲載料が無料のため、イニシャルコストを抑えられます。

第二新卒は広く情報を検索するため、幅広く情報を掲載することが大切です。

学校求人

衛生士専門学校に既卒募集で求人を出すことも効果的です。
第二新卒は卒業後間もないため学校とのつながりが残っています。

職場の環境や今後のキャリアについて学校に相談する第二新卒もいるため、新卒採用だけでなく、既卒募集の求人情報も掲載しましょう。

友人からの紹介

すでに自院で勤務している歯科衛生士から、友人や知り合いの歯科衛生士を紹介してもらう方法も有効です。
この方法は「リファラル採用」といって、欧米ではスタンダードな採用方法で、日本でも広まりつつあります。

自院の環境や働き方を知っている歯科衛生士からの紹介になるので、ミスマッチが発生しにくいことが一番のメリットです。

また、掲載コストや採用時にエージェントに支払う費用を削減できるため、コストを削減できます。

ネット検索

自院のWebサイトやSNSがある場合は、必ず求人情報を掲載しましょう。
若い歯科衛生士はインターネットやSNSで「地域名 衛生士 求人」で検索する可能性もあります。

SNSには求人情報だけでなく、職場の雰囲気や先輩・同僚の様子を伝えることで、自院について理解したうえで応募者が増える可能性があります。

WebやSNSでの発信は新卒採用やキャリア採用でも重要なポイントです。
開設しただけで満足してしばらく更新していない…ということがあると「もしかしたらここはもう募集していないのかもしれない」と思われてしまう可能性があります。

採用後のミスマッチを減らすためにも、そして募集停止と勘違いされないためにも、自院の情報は定期的に発信しましょう。

第二新卒採用で衛生士不足から脱出

歯科衛生士が不足している状況が続いていますが、新卒採用だけでなく第二新卒の採用活動を充実させることで、意欲のある歯科衛生士を採用できます。

一番大切なことは、応募者と自院のミスマッチを減らすことです。せっかく採用した歯科衛生士が早期退職することのないよう、事前の情報収集・発信を継続的におこなう必要があります。

また、第二新卒の採用活動は、新卒採用やキャリア採用と共有できる施策も多数あります。効率のいい採用活動で、歯科衛生士不足から脱却しましょう。

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