突然ですが、あなたは「面接」と「面談」の違いを理解していますか?
実はこの二つ、目的や進め方が大きく異なることをご存知でしょうか?
これら2つの違いをきちんと理解し適切に実施することで、求職者とのミスマッチを防いだり、応募者の幅を広げることができます。
この記事では、歯科医院の採用シーンでよく登場する「面接」と「面談」の違いをわかりやすく解説します。
それぞれを正しく理解し、採用活動の質を高めるヒントにしてください。!
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「面接」と「面談」の違いは「合否が決まるかどうか」
面接と面談の一番の違いは「合否を判断するかどうか」。
面接は基本的に採用選考の過程で実施され、面接が終了すると合否が決定されることがほとんどです。
一方、面談では合否は決まらず、採用選考の過程以外で実施されます。
主に面談では、求職者の質問を受けたり、医院の仕事内容や特徴を伝える場になります。
面接とは?──応募者を「選ぶ」場
面接は、応募者が医院の社風に合うかどうか、スタッフとチームで働くことができそうかを最終的に判断する場です。
基本的には採用担当者が知りたいことを質問して、応募者が答えるということが一般的です。
医院側は応募書類だけでは判断できない、応募者の人となりや業務能力、仕事への熱意などを見極めるための重要な時間です。
面談とは?──応募者と「話し合う」場
面談は、『お互いを理解するための話し合い(すり合わせ)の場』です。
どうしてわざわざすり合わせをする必要があるの?
求職者は、
☑️ 医院の考えに自分の考えはマッチしているのか
☑️ 医院で希望する働き方はできるのか
など、これらを総合的に判断した上で応募に進みます。
ですがどうしても、採用ページや募集要項だけでは、「応募するか否か」を判断するために必要な情報が足りていないことがほとんど。
そのため『対話をし、必要な情報を集める場』が必要になるのです。
確かに、転職は人生の一大イベント。
話し合って納得したうえで応募してもらわないと、ミスマッチに繋がるニャ!
面談は、主に求職者が知りたいことを採用担当者に質問し、医院側が答える形が一般的ですが、医院側のアピールの場にも出来ます。
- 募集要項などで書ききれない内容を説明
- 診療内容や使用する設備など、医院の特徴
- どんなスタッフが働いているのか
その他、入職後の業務内容なども説明することで、医院で働く具体的なイメージを持ってもらいやすくなります。
あくまで面談は、採用担当者と応募者は「対等な立場」 であることを忘れないようにしましょう。
面接は「採用選考の一部」、面談は「相互を理解する対等な話し合い」と考えると使い分けがしやすいニャ!
こんなにある!面談の形式3選
面談といっても場所や面談を実施する人によって、面談の形式は変わります。 ここでは採用活動でよく使われる面談の形式をご紹介します。

カジュアル面談
カジュアル面談は、本格的な選考を行う前に、応募者と医院側の間で募集条件や働き方に関する認識のずれがないか、確認するための面談です。
こちらも基本的に選考への直接的な影響はなく、よりフランクな雰囲気で気軽に質問をしてもらう面談となります
「カジュアル面談」というだけあって、求職者側も比較的気軽に参加できるのが他にはないポイントです💡
オファー面談
オファー面談は、内定が決まった後、医院側と内定者で情報をすり合わせる時に活用される面談です。
主に、仕事内容などの就労条件を確認するのが目的です。
入職の意思の確認や不安点の解消を行うことで、「内定辞退」を防ぐことも目的の1つだニャ
リクルーター面談(主に一般企業向け)
リクルーター面談は、主に新卒採用で活用される面談です。
「リクルーター」と呼ばれる社員が、自社に呼び込みたい優秀な学生に直接アプローチをして面談を行います。
【必見】面談を行うメリット2選!
面談を行うメリットは、主に以下の2点が挙げられます。
- 1. 「この医院で働きたい!」というモチベーションを高め、内定辞退を減らす
- 2. 入職後のギャップが少なくなり、早期離職しにくくなる
メリット1. 不安を解消し内定辞退を減らす
特に内定後は「どんな準備をしたらいいか分からない」「ちゃんと働けるだろうか」などの不安な気持ちから内定辞退に繋がることも多くあります。
面談で求職者の質問に答え、不安が解消されることで、"実際に働くイメージ"を持ってもらいやすくなります。
より具体的に想像してもらうことで、不安が「ここなら頑張れそうだ」というプラスの気持ちになり、入職の意欲が高まります。
やっと先生の医院とマッチした応募者を採用できたのに、辞退をされたりライバル医院への入職を決められてしまうとがっかりですよね?内定辞退を減らすためにもぜひ、内定後も面談を実施することをオススメします!
メリット2.医院のアピールポイントを伝えるチャンスに
求職者から医院への質問の場として設けられることが多いですが、せっかくの機会、面談に臨む求職者のお話の中から、「医院が与えられるベネフィット」を伝えてみましょう。
例えば、
子育てとの両立に不安があります...
当院は子育て中のスタッフが3名活躍しています。「お互い様」の気持ちがあるので急なお休みも取りやすいですよ。
このように、子育て中の方には「子育て中のスタッフがいる分、急なお休みにも理解があること」が、この求職者にとってのベネフィットなんです。
ただし、面談はあくまで求職者の疑問を解消する場。医院が一方的に伝えたいことを伝えるのはNGです。
メリット3. 入職後のギャップが減り、早期離職しにくくなる
面談で仕事の内容や働き方を事前に説明しておくことで、入社後の「こんな職場だと思わなかった…」を減らすことができます。
入職後に起こるギャップの一番の原因は「医院側が情報を十分に伝えていなかったから」が挙げられます。
分からない情報があると、人間は無意識に「〇〇だろう」と自分に都合の良い情報に置き換えてしまうと言われています。
その状態のまま入職をしてしまうと、「聞いていなかった」「思っていたのと違う」という問題が起こってしまいます。
そのため、私たちは求人採用サイトに情報をしっかり載せることをお勧めしていますが、面談でも医院のことを説明して応募者と情報のすり合わせを行っていただくことをお伝えしています。
きちんと説明した上でもし「自分には合わないかもしれない」と応募者の方が感じられても問題はありません。
入職後に「合わない」と思われるよりも、事前に合わないことがわかることで医院側も応募者も不要な労力を使わずに済むことができる、と考えましょう!
面談を行うデメリット
面談を取り入れることで考えられるデメリットは、「採用活動の工程が増えてしまうこと」ではないでしょうか?
これまで行なってきた採用活動にプラスして面談を取り入れることになるので、どうしても「日程の調整」「面談の準備」などの工程が増えてしまいます。
しかし、内定辞退や早期離職が起きてしまうと、これまでかけてきた採用活動のコストが全て無駄になってしまいます。面談でその可能性を減らすことができると思えば、面談は大きなメリットになります。
面談を行うときのポイント3選
面談をして応募者の不安を解消すると良いのは分かったけど、具体的にどんな内容を取り入れるといいか分からないよ
ここでは、面談を実施する時に効果的な内容をポイントで紹介していきます!
ぜひ先生の医院でも活用してみてくださいね!
ポイント1. 入職した後の研修プランを伝える
人間は先のこと=未来が分からないと不安になると言われています。
例えば、子育てがひと段落したママさん衛生士の場合、それまで専業主婦だったためブランクがあるという方もいらっしゃいます。
そんな応募者の方は「仕事に追いつけるかどうか」が不安になっていると考えられますよね。
医療は日々進歩しているため、以前の仕事のやり方では通用しないこともあるかと思います。
そのような場合には入職後にどんな研修プランがあるかどうかをお伝えすると「頑張ってみよう!」という気持ちになるのではないでしょうか?
育成マニュアルがあるかどうか、先輩衛生士がマンツーマンで教えられる環境があるかどうかなど、先生の医院で実施している新人研修の内容をお伝えしてみてください。

ポイント2. スタッフの働き方の例を伝える
一方で子育て中のママさん衛生士の場合は、子どもさんがまだ小さいため、学校の行事や急な発熱などでお休みをせざるを得ない時があります。
その場合の応募者の方の不安は「急にお休みを取ってしまうと迷惑がかかるのではないか」ということが考えられます。
このような場合には、子育て中のママさんスタッフ同士でサポートする体制がある、などの医院で取り組まれている仕組みや、ママさんスタッフの働き方についてお伝えすると不安を解消することができますよ。
ポイント3. キャリアプランの例を伝える
新卒などの若い応募者の場合は実務経験が浅いため、どんな業務をするのか、どのようにステップアップするのかイメージがつきづらいという不安があります。
そういった応募者の不安を解消するためには、
- 実際のスタッフの業務内容
- 1年目、3年目、5年目…などで担当する業務を説明する
- 院内研修の内容や、外部研修を受けるときの補助について
などをお伝えすることが重要です。
その他にも、産休育休制度がある場合は制度やサポートがあることもお伝えすると、 将来子どもが生まれても長く働けるという未来をイメージすることができますよ!
オンライン面談がおすすめ!
コロナ禍ではオンラインでの面談が多かったですが、落ち着いた現在は対面でも面談をしやすくなったので、オンライン面談は必要ないのでは?と思われる先生もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実はオンライン面談はまだまだ活用できるんです! オンライン面談を実施していることを求職者に伝えることで、
- 在職中のため自由に転職活動がしにくい人
- Uターン・Iターンを考えている人
- さまざまな事情で県外から戻ってくることを検討している人
に就職先の候補にしてもらうことができるんです!
在職中の方は、ご自身が働かれている時間が、他の医院の診療時間と重なるので転職活動が難しいといわれています。
そんな中でも「休憩時間の15分でお話しできますよ」といった気軽に参加ができる面談があれば、就職活動がしやすくなりますよね。
その他にもさまざまな事情で、県外から先生の医院がある県に引っ越しをされる場合も、
「引っ越す前から就職活動を始めて情報を集めておきたい」という方もいらっしゃいます。
そのような方にもオンライン面談は活用しやすい就活方法になります。
実際に、応募をされる方の2〜3割はオンライン面談も合わせて希望されているんです!
オンラインでの面談については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。
面談を活用して採用を成功させよう!

このように、面談は応募者と医院の認識のずれを正したり、応募者の不安を解消して採用に繋げる大切なツールだということが分かります。
先生の医院でもぜひ、面談を活用して長く働いてくれるスタッフを採用しましょう!
なるほど!デンタル人事では、歯科医院向けの「歯科衛生士求人採用セミナー」を開催しております。
歯科衛生士の採用にお悩みの先生、まずは以下のページをご覧ください、


